ロゼッタ姫と白雪姫の大活躍♪

(5) 神風剣豪ロゼッタちゃん!?
原作:神光寺雅
ムーンライズ

 盗賊共の屋敷に入ったスノウホワイトは、囚われているメイド達の行方を魔術で探り始
める。
 呪文を唱え、静かに聞き耳をたてた。
 「・・・聞こえますわ・・・女の子の悲しく泣いている声が・・・こっちですわよみん
なっ。」
 ドワーフ達を引き連れ、スノウホワイトは駆けて行く。
 その後ろ姿を見ていたロゼッタ姫、何を思ったか、指を頭に当てて念じ始めた。
 「う〜ん、見つかりませんわね〜。」
 それを呆れた顔で見ているアンリエッタ。
 「あの〜、付かぬ事をお聞きしますが・・・何をなさってるのです?」
 「白雪さんみたいに念力で国宝を探してますのよ〜、声をかけないで、う〜ん。」
 「なに考えてンですか〜っ!?姫さまが魔法使えるわけないでしょーがっ!!」
 どっか〜んとアンリエッタの大声が大爆発!!
 その声を聞きつけた盗賊達が集まってきた。
 「なんだテメエらは!?」
 現れた盗賊達に、ロゼッタ姫は大見得をきる!!
 「天が呼ぶ、地が呼ぶ、風が呼ぶっ。悪党をやっつけろとロゼッタちゃんを呼ぶ!!神
風剣士レッドとブルー、ここに見参〜っ!!」
 相対するは、戦闘ハンマーを手にした巨漢の手下9号。
 「ぐはは〜。オレのド根性ハンマーでペチャンコにしたるで〜。」
 「負けませんわー。たああ〜っ。」
 掛け声も可愛く、剣を振りかざして・・・コケるロゼッタちゃん。すると剣先が、見事
に股間を直撃っ!!
 「うんぎゃあーっ、き、キン○マがあああ〜っ。そんなん反則や〜。」
 「きゃ〜、これわ痛そうですわ〜♪」
 ブリッ子状態で喜んでるロゼッタちゃん(^^;)。そして泡を吹いて悶絶する手下9号を
見て、仲間達が激怒するっ。
 「やりやがったなあ小娘ぇ〜っ!!」
 「いや〜んっ、来ちゃダメ〜ッ。」
 メチャクチャに剣を振り回すロゼッタちゃん。すると!!
 
 ---ドカッ、バキッ、ベキッ!!
 
 「のおお〜、そ、そんなアホな〜(ばたっ)。」
 突進してきた盗賊ども全員、ロゼッタ姫の乱れ討ち(!?)でノックダウンしてしまっ
た。
 超ラッキーにも悪党を成敗し、得意満々のロゼッタ姫。
 「わーい♪見たか悪者めっ、これがロゼッタちゃんの実力よ〜。」
 それを見て複雑な顔になるアンリエッタであった。
 「もしかして姫さま、別の意味で最強の剣士かも〜(汗)」

 その頃、囚われのメイド達を見つけたスノウホワイトは、メイド達を全員助けるべく行
動していた。
 「さあ皆さん、もう大丈夫ですからね。必ず助かりますわ。」
 ドワーフ達が壁に穴を開け、メイド達を外に逃がす。全員逃げたかに見えたが・・・1
人だけ、モジモジしながら残っている子がいる。
 「白雪姫さん・・・あの〜、私・・・」
 「・・・どうしましたの?早く逃げないと悪い人に捕まってしまいますわ。」
 すると女の子は、恥ずかしそうにこう言った。
 「実は、盗賊さんにパンツを取られてしまって・・・恥ずかしくて歩けないんです〜。」
 泣きそうな女の子を見たスノウホワイトは、スカートに手を入れてゴソゴソ・・・
 「・・・さあ、私のズロースをあげますから、これを履いてお逃げなさいな。下着がな
いとお尻がカゼをひいてしまいますからね・・・」
 「ありがとうございます白雪姫さんっ。」
 ズロースをもらった女の子は、喜んで森へと逃げて行った。しかしスノウホワイトの前
に、大勢の盗賊どもが現れる!!
 戦闘的なドワーフ達と違い、武装など一切ない。
 戦う術がない彼女を助けるべく、アンリエッタが推参。襲いかかる連中に剣戟が走る!!
 「うお〜、や、やられた〜。」
 「安心しなさい、峰打ちですわ。」
 鮮やかに決めたアンリエッタは、かっこ良く剣を鞘に納めた。
 「大丈夫ですか白雪姫さん。」
 「ありがとうアンリエッタさん・・・危ぶない所でしたわ・・・」
 でもって、ロゼッタ姫がパチパチ拍手している。
 「さすがは神風ブルー、強いわね〜♪」
 「だからその呼び方はやめてくださいって。さっさと国宝を奪還して・・・はっ!?」
 アンリエッタは驚愕する。その目に新手に対する戦慄が浮かんでいた。
 今倒した奴らは前座に過ぎなかった。
 そして屋敷の奥から、手下を引き連れて盗賊の親方が登場!!



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