淫虐の罠(第4話)2


「ひいっ・・・お、お兄さま・・・・」
まるで薔薇の花びらが散ったように、赤いドレスとその下の薄桃色のペチコートが引きち
ぎられ、辺りに散乱している。その花びらを踏みつけて海賊達がファミーユ姫を取り囲ん
でいる。すでに、ほとんど乳房を隠すことのできていない肌着と、裾を大きなリボンと幾
重にも重なったフリルで飾ったドロワースだけという格好で、海賊達のぎらついた性欲の
中にさらされていた。
 すでに、ファミーユ姫には周りを見る余裕などアリはしなかったのだ。
 いつ海賊達の手がドロワースの隙間から進入してくるのかしら・・・。海賊の一人が突
然自分を押し倒して、あの恐ろしい凶器を使って陵辱してくるのか。その恐怖に怯えきっ
ていた。男と女のまぐわいのことなど知るはずのないファミーユ姫だったが、処女の本能
だけがその恐怖を感じ取っていた。
 妙に辺り一面を静けさが包んだ。聞こえるのは手下どもの荒い獣のような息づかいだけ。
 突然、手下の一人がファミーユ姫の顔をのぞき込んでつぶやいた。
「へへへ・・・お姫様は処女だよな・・・」
「・・・・・・・・・・」
 あまりのことにファミーユ姫は絶句した。今日こんな事件に出くわすまでは、男と女の
愛の本当の意味も知らずにいたのだ。
「・・・・へへへ・・・どうなんだい?意味も知らないのかい?」
「・・・・・・・」
ファミーユ姫は答えることもできない。だまって顔を背けるだけだ。
そのとき、男が突然、ファミーユ姫のドロワースの隙間に手を入れてきた。
「ひいっ!」
「どうだい!ここに男のチ○ポを突っ込まれたことがあるかって聞いてるんだよ」
「ひい!ひいい!」
 男の手がファミーユ姫の純潔を撫で回す。陰毛を、そして高貴な花びらを。
「へへへ・・・知るわけねえよな・・・。お姫様だモンな」
「ひいっ!ひいい!」
 男達が一斉にファミーユ姫の身体をつかんで押し倒そうとする。必死に抵抗するファミ
ーユ姫・・。その時。
「まって!・・・」
「なんだああ!」
 男の後ろにトパーズが立っていた。
「じゃまをするってえのか?」
 男がトパーズを怒鳴る。せっかくの良いところを邪魔されたのだ。海賊達も一斉にトパ
ーズをにらんだ。
「まあ、まってよ・・・。その姫様とんだ食わせ物かもよ・・・」
「なんだと!」
「まあまあ・・。あんた達もこの姫様とそこの下半身丸出しの哀れな王子様がしょっちゅ
う夕方になると遠乗りをして立ってのは知ってるんだろ」
「・・だからなんだってんだ?」
 海賊達が一斉にトパーズを取り囲んだ。バラクーダ船長の寵愛を良いことに、口を突っ
込んでくるなんてなんてやろうだ。とでも言わんばかりに。
「あたし達も思ってたのさ。その姫様は、オルフェの妹と言うことになってるけど、本当
はただの愛人じゃないのかってね」
「なんだと?」
「姫様じゃない?」
 トパーズは口に含んだオルフェのスペルマを手に吐き出すと。それをいきなりファミー
ユ姫の顔に塗りたくった。
「ひっつ!い、いやああ・・・」
「ほら!いとしいオルフェ王子の精液だよ!喜んで舐めな」
 ファミーユ姫には信じられなかった。トパーズの豹変も。そして、なにより兄の物だと
いう精液が。あのおぞましい海賊達の物と何ら変わないおぞましさと、異臭を放つなど。
「トパーズ!何をするんだ!やめないか!」
 オルフェがその有様を見て大声でトパーズを叱咤する。
手下どもは唖然として、トパーズのやることを見守っていた。
「ほうら、此処にも入れられたのかい!ここにも!」
「ひいっいやああ!やああ!」 
 トパーズはオルフェのスペルマをドロワースの中にまで。塗りつけようとする。
その時、バラクーダがトパーズを一喝した。
「やめねえか!女のやきもちはみっともねえぜ!」
「お、親方!」
 バラクーダはファミーユ姫にのしかかっていたトパーズを無理矢理引き剥がすと。平手
を見舞った。
「・・・お、親方・・・」
「お前がオルフェ姉妹のことを良く思っていねえのはわかってる。ファミーユが姫であろ
うとなかろうと俺には関係ない。俺はこの若造に復讐がしたいだけだ!」
 バラクーダのあまりの迫力に、トパーズも引っ込むしかなかった。
「おい、かまわねえさっさとやっちまいな!お前らでたっぷりとぶち込んでやって。孕ま
せてやるんだ。海賊の手下の餓鬼をな」
「へぇ、へい!」
「おい、トパーズ。オルフェのチ○ポをくわえてやりな。本当に妹だとしたら処女だろう。
海賊の手下に処女を犯された妹の泣き声を聞かせながらいかせてやるんだ」
 それは、悪魔の言葉だった。


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