ダーナ氷の女王 4話 3
この姿勢は妊婦であるダーナには普段以上に負担をかける。
しかもその恥ずかしい姿をあの女に見られているのである。苦しさと差恥心にもだえ狂っている。
「これが聖龍の姫だというのか。このあられもない姿でもだえ狂う女が!まるで牝犬ではないか」
女はダーナの痴態をあざけ笑いながら、明らかにその声は興奮をしめしていた。男達もまた女のあざけりに興奮し、激しくダーナを責め立てる。
「ダーナ姫それでも聖龍の巫女といえるのか、こんな海賊まがいの汚い男達に犯されてもだえている女が!」
女の声は更に甲高くホール全体に響き渡り、ダーナの心をむさぼっていく。
男達もまた女の声に後押しされるように何度も何度も射精し、すぐに復活してはぶち込んでいく。
このとき男達の中でひとりだけは陵辱に加わらなかった。大男のガインだ。妊婦のダーナに加えられる無理な姿勢、そして女の魔性に満ちた言葉に恐れを成してしまったのだろう。
「・・・あ?」
ガインが突然に大声を張り上げた。ダーナが目を回している。さらにはその口からは泡を吹いているのだ。
「があああああ・・・」
ガインはのしかかっていた親分格のドモンを羽交い締めにすると、その怪力で引き剥がした。
「な、なにしやがるんだ!」
ドモンが大声でガインを罵倒したその時だった。
「うぎゃああああ・・・・」
ダーナが激しい悲鳴を上げた。
ダーナは突然破水を始めた。
「侍女を!侍女をよべ!」
さすがの展開に驚いたのか女が大声で侍女を呼び寄せた。
どのような要因であったのか。それとも女の悪意がもたらせたものだったのか。
突然ダーナの出産が始まった。しかも、破水とともにその出産はあっけなく始まり、そして、無事に終わった。
生まれた子供が毛むくじゃらの獣人であったことを除いてはだが・・・。