魔戦姫伝説(アンジェラ外伝) 初代アンジェラ編・ノクターンの伝説(4)
第9話 卑劣なる悪魔の所業、地獄の罠
原作者えのきさん
触手で手足を拘束された私は・・・大の字状態で無様な姿を晒す羽目になりました。
私を救うため、武神の兵達は神力を失ってもなお、気力だけで立ち上がります。
「ひ、姫さま・・・い、今すぐお助けいたします・・・」
彼等は力を奪われただけでなく、大ケガで満身創痍状態なのです。それなのに・・・私のために・・・
懸命に立つ兵達の姿を、私は涙なくして見る事はできませんでした。
「も、もういいですわ・・・私を置いて、早く逃げて・・・」
逃げろと言っても、兵達は逃げないでしょう。私を助けるため、如何なる敵にも立ち向かう・・・それが武神の兵の使命だからです・・・
しかし、その純粋で揺るぎなき想いを、悪の魔神は卑劣にも侮辱したのです!!
「んん〜、姫君への熱き忠誠心っ。実にスバラシイ!!その心意気を評して、勇者諸君に再び姫君救出のチャンスを授けよう。全ての敵を倒し、見事姫君を助けてみたまえ。早くしないとお姫様は丸裸になるぞお〜♪」
私のスカートを切り裂いて挑発するバール・ダイモン。
武神の兵達に勝ち目など全くありませんが、それでも立ち向かう彼等をバール・ダイモンは、弄んで屈辱の地獄に蹴り落とす気なのです。
「クックック・・・ここまで辿り着くのに、何人が生き残るかな?」
その卑劣な言葉・・・
余りにも・・・余りにも残虐無情な行いに、私は恐怖や怒りを遥かに超えた絶望で身体を震わせました。
「な、なんて事を・・・兵達は戦えないのですわ・・・そんな卑怯なマネをして何が面白いのですかっ・・・」
魔神は、ニタァ〜と薄笑いを浮かべます。
「面白いとも、弱い奴を弄ぶのは最高に面白いわい♪それより、お前こそ兵どもの心配などしている暇はないぞ〜。」
鋭い爪が再び私の衣服を奪います。
鎧を、ドレスを、そしてコルセットも引き裂かれ、キャミソール姿となった私・・・か弱い身体を守っているのは、薄絹の下着だけ・・・うっすらとボディーラインが透けて見えます。
「は、ああう・・・も、もうこれ以上はダメ・・・」
私の眼から流れる涙を見た兵達が、怒りの進撃を開始しました。
「姫さまに手を出すなああーっ!!」
再開した戦闘・・・いえ、それは戦闘などではありませんでした。
圧倒的に優位に立つ魔族が、一方的に殴る蹴るの暴行を加えています。弱者を虐げる卑劣なリンチでありました。
「おらおら〜、どーしたどーした。悔しかったらかかって来いや。」
「神族なんざ、しょせんはその程度なんだよ〜。」
それでも、どれだけ痛めつけられようと兵達は屈しませんでした。
「・・・ぐふっ・・・ひ、ひめさ・・・ま・・・いま、たすけ・・・ま、ます・・・」
しかし奮戦虚しく、1人、また1人と力尽きてゆくのです・・・
愛する兵が1人倒されるたび、私は卑劣なる魔神によって衣服を奪われました。
「やめてっ・・・あっ・・・」
「ほーれほれ、今ので5人やられたぞ〜。次はどこを剥いてやろうか?ぐっふっふ〜♪」
残ったキャミソールもボロボロにされ、殆ど半裸に近い状態にされてしまいました。
恥辱が臨界点にまで達していましたが、倒された兵に恥じたくないと、私はひたすら耐えました。懸命に耐えました・・・
「あ、ああ・・・ま、負けませんわっ、私は・・・いやあ・・・」
反撃の力がない私にできる事は、耐える事だけです。
しかし耐えると言っても、たかが知れています。ましてや私は、スプーンより重い物を持った事がない、貧弱な姫君です。耐えるなどバカげた行為にしかなりません。
悪の魔神と手下は笑いました、私のバカげた行為に・・・
「弱いくせに、アホの兵どものために耐えるとは健気だのお〜、さすがは心優しいお姫さまだ。ぎゃはは〜っ。」
「私は・・・負けない・・・まけ・・・うう・・・」
侮蔑と屈辱は、確実に私の心を押し潰していました・・・
辱められる私と、倒される部下の姿を見て、魔神に踏みつけられていたラムゼクスが怒りの声を上げます。
「ゆ、ゆるさんっ。よく姫さまを・・・よくも我が部下達をっ!!貴様を必ず地獄に送ってやる・・・たとえ動けなくなろうとも、貴様の喉笛を食いちぎってトドメをさしてくれるぞっ!!」
ラムゼクスは気力を振り絞って立ち上がりました!!
・・・もう立ち上がらないで・・・はやく、にげて・・・そんな私の切なる想いも、もはや届きません・・・
無情な魔神の暴力が、戦う力なき老兵を苛みます。
「わしの喉笛を食いちぎるだとお〜?やれるもんならやってみろオイボレ〜ッ!!」
「ぐわっ、うぐっ。あがあっ。」
情け容赦無い魔神の所業に、私は絶叫しました。
「もうやめてーっ!!ラムゼクスを苦しめないでーっ!!」
私の最も親愛する家臣が、痛めつけられる姿を見てはいられませんでした。しかし・・・冷酷な魔神は、さらに私の愛する者を責め苦しめます。
「カワユイ叫び声だわい、わしの欲望をますます萌えさせてくれるのお〜♪では、もっと泣き叫んでもらおーか。」
バール・ダイモンは、気味悪いデザインの鳥籠を私の前にぶら下げました。
その籠の中に・・・私の最愛の友、ミルミルが閉じ込められていたのです!!
「あうう・・・姫さま・・・助けてくださいです・・・」
小さな妖精を閉じ込める凶悪な鳥籠・・・ミルミルは可哀そうに泣いていました。
私の身体が怒りと悲しみで震えます。
「・・・み、ミルミルに何をするつもりですのっ。その子は関係ありませんわっ、早く解放しなさいっ!!」
その叫びも、魔神の残酷な欲望を増幅させるばかりでありました。バール・ダイモンは邪笑いを浮かべます。
「こいつがお前の友達と言うわけか。では、友達がメチャクチャになる様をたっぷりと見せてやろう。」
バール・ダイモンの手の平から、モゾモゾと無数の虫が這い出てきました。
醜悪で凶暴な虫達・・・ムカデ、ゴキブリ、クモ、ゲジゲジ・・・どれも眼をギラギラさせて蠢いています。
「この虫は陵辱虫と言ってな、わしの魔力で造ったとびっきり凶悪な虫どもだ。こいつらは妖精ちゃんが大好きでなあ〜、友達をメチャクチャ可愛がってくれるぞお〜♪」
「やめなさいっ!!ミルミルをイジメるなら私を苦しめてえっ!!」
「んん〜、いい声で泣きおるのう♪友達をイジメないでほしいか?美しい友情に、わしも思わず感激したわい。でーも、わしは美しい友情を踏みにじるのが趣味なのだ、ざ〜んねん♪」
そう言うなり、鳥籠に大量の陵辱虫を放り込んだのです!!
「キ〜イキキ・・・カワイイ妖精チャンダアアア〜。」
「いやあっ、こ、こないでです・・・イジメないでです・・・きゃあああーっ!!たすけて姫さまですーっ!!」
小さくて儚い妖精に・・・汚らわしい虫たちが群がりました。
妖精の可愛いドレスが引き裂かれ・・・バラバラになって鳥籠から落ちました・・・
泣き叫ぶ全裸のミルミルを、虫達は容赦なく責めます。クモの糸で縛られ、ムカデとゲジゲジの無数の足で全身をくすぐられ、そして大切な部分を・・・汚らしいゴキブリの口で舐められる・・・
小さなミルミルに、どれだけの苦痛がもたらされているか・・・儚いゆえに弱いゆえに、その苦痛は凄まじいものとなっているでしょう。
鳥籠から響くミルミルの叫びが、その苦痛を物語っています。そして友達を助けられぬ苦しみにより、私の眼から止めどなく涙が流れました・・・
「もうやめてえええーっ!!おねがいだからミルミルをイジメないでえええーっ!!私の友達をイジメないでえええーっ!!」
自分が傷つけられる何十倍もの激痛が、私の心と魂をズタズタに引き裂きました。
そしてついに、私自身にも陵辱の嵐が襲いかかってきたのです!!
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