魔戦姫伝説/魔戦姫の休日(後編)5
アホ鬼2人、魔戦姫に歓迎される
ムーンライズ
鬼宝湖に夕焼けが射す時間、魔戦姫達は船に乗ってコテージに戻って来た。
乙女の島で楽しい(?)一時を過ごした彼女達は、レズビアンの余韻を少しばかり残し
て浜辺に足を踏み入れる。
「はあ、まだアソコが疼いてるわ。まさかサッキュバスの楽園だったとは思わなかった。
」
「村の女の子もイジワルですわね、何も言わずに私達を島へ向かわせるなんて・・・」
「サッキュバスの石像もワタシ達がレズってるのを見て悦んでたのコトね〜。」
魔戦姫達が口々に話していると・・・
「オカエリナサーイ、ヒメサマ。」
浜辺に留守番をしていたドワーフ達が駆け寄って来た。何か焦っている様子で、スノウ
ホワイトが不信に思って尋ねた。
「・・・どーしたんですの?そんなに慌てて・・・」
「タイヘン、タイヘン。アホオニタチガ、タイヘンナノ。」
アホ鬼達・・・その言葉にハッとする魔戦姫一同。
「あ〜っ!!忘れてたーっ!!」
遊ぶのに夢中になって、すっかり赤鬼と青鬼の事を忘れていたのだった。
バタバタと2人を縛っていた場所へ走って行くと、そこには白目を向いて伸びているア
ホ2人の姿が・・・
「まあっ、死にかけてますわよ。」
「ていうか、すでに死んでると思うですわ、の。」
口々に言いながら小枝で赤鬼と青鬼を突付くミスティーアにエルとアル。
丸1日食事を与えてもらえなかったうえに、炎天下に晒されたままだった2人は、完全
に日干し状態になっており、頭の周りにハエが飛び回っているのだった。
その姿を見た天鳳姫が合掌する。
「ナンマイダブ、ナンマイダブ・・・迷わずジョーブツするアルよ〜。」
すると、青鬼と赤鬼がウ〜ンと呻き声を上げて目を覚ました。
「・・・にょおお・・・おれ死ぬ〜、も、もうすぐ、し、死ぬ〜。」
「あうう〜、川の向こうで死んだジィちゃんとバァちゃんが手招きしてたじゃ〜ん。」
「まーだ成仏してないのコトか?さっさとあの世に行くよろしっ。」
「ほんげっ!?」
天鳳姫のゲンコツがパコーンと2人に炸裂し、再度気絶する赤鬼と青鬼。それを見たス
ノウホワイトが呆れた顔をする。
「・・・もう、トドメをさしてどーするんですか。かわいそうに・・・」
そう言いながら、アホ鬼達を看病してやる優しい白雪姫様だった・・・
放って置く訳にもいかなかったので、とりあえず伸びている赤鬼と青鬼をコテージまで
運ぶ事になった。
運ばれる2人を見ていた魔戦姫達は、散々イジメた事を少し後悔していた。
「ちょっと悪い事をしましたね・・・」
「そうね、あれはやり過ぎだったわ。」
ミスティーアとレシフェが呟くと、天鳳姫がニコニコと声をかけてきた。
「だったら、あの2人にもイイ思いをさせてあげるネ。」
「イイ思い?」
顔を見合わせた一同は、何か思い立ったように笑った・・・
そして夜の帳が辺りを包み、美しい夜空には満天の星が瞬く時間となった。
コテージの調理場から白い煙が立ち昇っており、侍女達が食材を運んでいる。
灯りの光がコテージから漏れており、それと同時に魔戦姫達の明るい笑い声もしている。
部屋の隅に転がっていた赤鬼と青鬼が、ほのかに漂ってくる香ばしい匂いに眼を覚まし
た。
「う〜ん、なんかイイ匂いがするけど・・・」
「美味しそうな匂いじゃん、晩ご飯じゃん。」
調理場からは魔戦姫達の楽しそうな笑い声が聞こえ、笑い声の方向に目を向ける2人の
お腹から、グ〜と音が響く。
「・・・楽しそうじゃ〜ん。俺達もお呼ばれしたいじゃ〜ん。」
「へっ、どーせ食わせてなんかもらえねーよ。イジワル姫様が俺達にメシなんか恵むも
んか。」
情けなく泣いている青鬼と、イジケている赤鬼だった。
すると、2人のいる部屋のドアが開き、アルカが顔を覗かせる。
「ねえ、お2人さん。生きてます?」
部屋には、頭にヒトダマを浮かばせたアホ2人が座り込んでいる。恨めしそうにしてい
る彼等を見たアルカは、調理場の姫君に声をかけた。
「姫様、2人とも大丈夫ですわよ。ちゃーんと生きてますわ。」
その声に、姫君達が部屋に入ってきた。4人の姫君の手には・・・美味しそうな香りを
漂わせるディナーがあった。
ミスティーアは魚をバターで焼いたムニエル、スノウホワイトは野菜をふんだんに使っ
たシチュー、天鳳姫は回鍋肉(ホイコーロー)、そしてレシフェは鴨の姿焼きをそれぞれ
手にしている。
大き目の皿に盛られたご馳走を見た赤鬼と青鬼が、眼を見張った。
「ほ、ほえ?それ食べさせてくれるの?」
その問いに、姫君達は優しく微笑んだ。
「そーですのよ。あなた達をイジメたお詫びに、ご馳走を作ってきましたの。遠慮なく
食べてくださいな。」
目の前に置かれたご馳走が、赤鬼と青鬼の空腹が頂点に達する。極限状態だった青鬼が
ご馳走に飛びついた。
「わーいっ、いただきますじゃーんっ。お魚オイシイじゃーん、お肉の炒め物オイシイ
じゃーん。」
「このムニエル、バターを沢山使って焼いてるの。ささ、私が食べさせてあげますわよ。
」
ミスティーアはそう言うと、自ら青鬼にディナーを食べさせてあげる。
夢中になってご馳走を頬張る青鬼だったが、不信感を抱く赤鬼はためらっている。
「・・・なんか妖しいな・・・毒でも入ってるんじゃねーだろーな?」
その言葉に、天鳳姫はムッとする。
「あいや〜、せっかく作ったご馳走にケチつける気アルか?文句言うんだったら食べさ
せてあげないのコトよ。」
「へ、へーんだっ。だ、誰がイジワル姫様のご馳走なんか食べるかよ、フンッ。」
意地を張っている赤鬼だったが、腹の虫は正直だった。グウ〜と盛大に鳴声を響かせる。
クスクス笑ったスノウホワイトが、シチューをスプーンにすくって差し出す。
「・・・お腹が空いてるんでしょう?ほら、おいしいですわよ・・・」
「いや、あの〜。お、俺は腹なんか減ってねーよ。だからその・・・」
ためらっている赤鬼に、鴨のモモ肉を見せるレシフェ。
「意地張ってないで、さっさと食べなさい。毒なんかいれてないから。」
鴨を姿焼きにしたレシフェの手料理。アマゾネス・プリンセスらしい豪快でワイルドな
ディナーであった。
その焼いたモモ肉を一口食べ、毒が入っていないのを見せる。
美貌のアマゾネス・プリンセスが口をつけたモモ肉を見て、思わず唾を飲み込む赤鬼。
「ご、ごく・・・食べて、いいんだよね?」
「だから、さっきから言ってるでしょう。遠慮なくたべなさいって。」
「えーいっ、もうヤケだ〜っ。」
そして開き直った赤鬼もご馳走にかぶりついた。空腹が頂点になっていた2人は、皿ま
で食わんばかりの勢いでご馳走を食べる。
お行儀も何処へやら、手掴みでモリモリ、ムシャムシャ食いまくる2人を魔戦姫達は笑
いながら見つめていた。
「ウフフ、2人とも美味しそうに食べてますわね。作った甲斐がありましたわ。」
ニコニコ笑っているミスティーアが、皆にウインクした。他の皆も喜んでいる様子だ。
やがて、魔戦姫が丹精こめて作ってくれたご馳走を全部平らげた赤鬼と青鬼が、満足そ
うに膨らんだお腹を摩る。
「あ〜、食った食った・・・美味かったよ〜。」
「満腹じゃ〜ん。」
2人が喜んでいると、水の入ったピッチャーを持ったエルとアルが現れて、コップを2
人に手渡す。
「「はい、お水ですわ、の。」」
「おっ、さんきゅー。」
水をガブガブ飲んでいる2人を見ていたエルとアルが、アルカに声をかけた。
「アルカさん、お風呂のお湯は沸いてますの?」
「ええ、調度良い湯加減よ。悪いけど、その2人を連れてきてくれないかしら。」
「はいですわ。」
アルカの返事を了承したエルとアルが、赤鬼と青鬼の手を取ってコテージの外へと引っ
張った。
「「さあ、2人ともお風呂に入るですわ、の。」」
「いやあの・・・風呂って言われても・・・」
恥かしがる2人は、簡易式のジャグジーへ強引に連れてこられた。湯気の昇るジャグジ
ーの前では、袖をまくったリンリンとランランが立っている。
「あんた達、ちょっと汚れてるわね。風呂に入る前に背中流してあげるわ。」
そう言うなり、タオルに石鹸をつけて2人をゴシゴシ洗い始める。
「うひゃっ、くすぐったいよ〜。自分で洗うからいいって・・・」
「ど、どこ洗ってるじゃんっ。チ○チン触ったらダメじゃんっ。」
「暴れるんじゃないズラッ、ちゃんとキレイにしないと姫様に嫌われるズラよ〜。」
半ば強引に体を洗われた2人は、暖かいお湯が溢れている湯船に浸かった。一昼夜にか
けて放置されていた事もあり、暖かい湯船は最高に気持ち良い。
「はあ〜、イイ湯だ〜。疲れが取れるって感じだぜ〜。それにしても、魔戦姫って御館
様が言ってるほど悪い奴じゃねーな。」
「・・・言えてるじゃん。御館様が勝手に思い込んでるだけみたいじゃん。」
2人がのぼせた顔で呟いていると、ガウンを手にしたエルとアルがジャグジーに近寄っ
て来た。
「ここに着替え置いときますですわ。」
「お風呂から出たら、寝室に来るよう姫様が仰ってましたの。」
その言葉に、赤鬼と青鬼は目を点にする。
「ほえっ?寝室に来いって?それどーゆーこと・・・」
すると、エルとアルはクスクス笑い始めた。
「ウッフッフ、それは言えませんわ〜。」
「ひ・み・つ、ですの。」
意味ありげにそう言いながら去って行くエルとアル。
姫君の寝室・・・赤鬼と青鬼の脳裏に、魅惑の妄想が過る・・・
「おい青鬼、寝室って事は・・・あれって事じゃねーのか?」
「た、たぶんそーじゃん。寝室って言えば・・・あれしか考えられないじゃん。」
(あれ)とは、男にとって最高の悦びを意味する事である。そう、姫君との・・・
でも心配性の赤鬼の脳裏に、とってもキョーアクな微笑を浮べた姫君達の姿が浮かんだ。
(ウッフッフ・・・イジメてさしあげますわ〜。)
そんな幻聴を耳にし、思わず身震いする赤鬼。
「いや待てっ、相手は悪党がションベンちびる魔戦姫なんだぞっ!?逆に痛めつけられ
るかもしれねえ・・・妖しい薬を飲まされて、ゴーインに犯されて、縄で縛られて、ムチ
でしばかれて、ローソクで・・・」
イジメられていた赤鬼は、在らぬ想像に怯えている。でも呑気な青鬼は妄想に浸って呆
けている。
「そ、それもいーじゃん・・・お姫様にイジメられたら嬉しいじゃ〜ん。」
「アホかーっ!!てめーはどうかしらねーが、俺はSMなんかまっぴらゴメンだ〜っ!!
」
2人が騒いでいると、アルカが腰に手を当てた姿勢で姿を見せる。
「2人ともいつまでお風呂に入っているの?姫様方がお待ちかねですわよ。」
「は、は〜い。」
慌ててジャグジーから飛び出した2人は、体を拭くのもそこそこにガウンを着込んだ。
そして、アルカに促されてコテージの寝室へと入って行った。
しかし寝室は真っ暗で、一寸先すら見えない。2人がキョロキョロしていると、アルカ
が後ろから声をかける。
「それじゃあ、たっぷりと楽しんでね。」
そう言いながら、寝室のドアを閉める。
バタ〜ン。
暗闇に、赤鬼、青鬼だけが残される・・・
物凄い恐怖感に晒された赤鬼が、慌ててドアを開けようとするが、カギがかかっており
ドアは開かない・・・
「開けろコラ〜ッ、ドアの外からカギかけるンじゃね〜っ!!」
ギャアギャア騒ぐ赤鬼の肩を、青鬼が叩いた。
「のおっ?な、なんだよっ。」
「・・・クンクン、なあ赤鬼、何か甘ーい匂いがするじゃん。」
「そ、そう言えば・・・」
真っ暗な寝室には、密のように甘美な香りが満たされている。2人が戸惑っていると・・
・突然、寝室から声が響いてきた。
「暗くて困ってますわね?灯りを点けてあげますわ。」
その声と共に、暗闇に小さな火の玉が出現した。
部屋の真ん中には、片手をかざしたカールヘアーの姫君が立っており、火の玉を操って
ロウソクに火を点けている。
ミスティーアによって数個の燈台に火が灯され、寝室は明るい光に満たされた。
「ようこそ赤鬼さん、青鬼さん。今宵はあなた達に最高の悦びを差し上げましょう。」
その言葉に、2人は寝室の奥に視線を向ける、そこには大きなベッドが置かれており、
そこに3人の美しき姫君が座っている。
前に立つミスティーアも、ベッドに座る3人も、薄絹のネグリジェ姿であった。
肌が透けて見えるネグリジェ姿は、実に官能的にして魅惑的。どんなに堅物の男であろ
うとも、この状況を前にして心動かされない奴はいない。
甘い誘いに惑わされ、赤鬼と青鬼は思わず唾を飲み込む。
「あ、あの〜。俺達に何のご用でしょうか〜?」
恐る恐る尋ねる2人の前へ、レシフェが歩み寄って来た。
「ミスティーアが言っていたのを聞いてなかったの?あなた達に悦びをあげるのよ。そ
う・・・姫君による最高の悦びをね・・・それに、私達もちょっと訳ありで身体が疼いて
るのよ・・・私達も慰めてもらうわ。」
乙女の島での(レズ乱交)は、魔戦姫達全員の身体を疼かせていた。更なる悦びを求め
ているのだ・・・
レシフェの瞳には、魅惑の輝きが宿っている。でも赤鬼には、それがイジメッ子の視線
にしか見えない。
「あの、その・・・俺は遠慮しとくよ。こーゆー事したら御館様や若様に怒鳴られるか
らさ・・・」
逃げようとする赤鬼の首に、レシフェは腕を回して囁く。
「あら、ガロン様に気がねはしなくていいわよ。私達を敵だとか言ってるのはガロン様
だけでしょう。もしかして・・・私達があなた達をSMでイジメるとか思ってるんじゃな
いでしょーね?」
図星を突かれた赤鬼がギクッとする。ジャグジーでの大声は全て筒抜けだったのだ。
「い、いやだな〜。聞いてたのぉ?」
「あんな大声で騒いでたら嫌でも聞こえるわよ。縛りがどうとか、ムチがどうとか・・・
でも、それもイイかもね・・・ウフフ。」
「きゃ〜っ、それは勘弁して〜っ!!」
悲鳴を上げる赤鬼だったが、その横では目をハート型にしてフラフラ歩いて行く青鬼の
姿が・・・
「き、キレイじゃ〜ん・・・お、おれ、お姫様にイジメて欲しいじゃ〜ん。」
歩いて行く先には、優しい微笑を浮べて誘うミスティーアの姿があった。
「まあ、そっちの趣味がありましたの?ではイジメてあげましょう、優しくね・・・」
そう言うミスティーアの手には、先ほど乙女の島で採ってきた白い花が握られている。
乙女を快楽に誘うサッキュバスの花だ。
その匂いを堪能しながら、青鬼を手招きするミスティーア。
ネグリジェを脱ぎ、カールヘアーを軽く上げてベッドに横たわる。
「さあ・・・いらっしゃい。」
「は〜いっ、いらっしゃいますじゃ〜んっ。」
大喜びで全裸のミスティーアに飛び付く青鬼だった。それを抱き締め、甘美なキスで迎
える。
「んん〜、慌てたらダメですわ。夜は長いんです、ゆっくり楽しみましょうね。」
乳房にむしゃぶりつく青鬼の頭をナデナデしてあげる。
「まるで子供みたいな方ですわね・・・それじゃあこれならどうかしら?」
青鬼の背中を撫でたミスティーアが、首筋を舌で舐める。その絶妙な舌使いは最高であ
る。
「うひょお〜っ!?これはいいじゃんっ。もっと舐めて〜。」
「とっても感じてますのね?もっとしてあげますわ。」
悦ぶ青鬼を仰向けにし、スノウホワイトと2人で体中を舐めまわした。
そんな悦びの声を上げる相棒の様子を見ていた赤鬼が、羨ましそうな顔をする。
「お、おれ、あっちの方がよかったかも・・・」
すると、天鳳姫とレシフェがアップで迫って来る。その目はとってもサディスティック・
・・
「ふぅん、ワタシ達じゃダメのコトか。そんな事言ったら本当にイジメるのコトよ〜。」
「どうやってイジメて欲しいかしら?さっき言ったみたいに縄で縛ってあげましょうか?
ムチで叩いてあげましょうか?」
「ど、どっちもイヤです〜。」
今にも泣きそうな赤鬼を見て、思わずレシフェ達は笑い出した。
「あははっ、そんなに怖がらなくてもいいじゃない。安心しなさい、イジメたりしない
わよ。」
先程までのイジワルな表情はどこへやら、面白そうに笑っている。
「あ、あの〜、そんなに笑わなくても・・・」
「うふっ、じゃあこっちにいらっしゃい。」
そう言いながら赤鬼をベッドに誘う。
ベッドに転がった赤鬼に、天鳳姫とレシフェは優しく微笑んだ。
「オッパイでムニュムニュしてあげるのコトよ・・・」
天鳳姫は巨乳で赤鬼の顔を挟んで愛撫する。柔らかく豊満な巨乳で顔全体を包み込まれ、
歓喜の声を上げる赤鬼。
「むっふ〜、窒息しそうだぁ。これって最高おお。」
そしてレシフェは赤鬼の下半身に跨った。
「文句を言ってた割には、こんなに大きくしてるじゃないの・・・身体は正直ね。」
そう言うと、ゆっくり腰を動かしてイチモツを責める。
「にょおお〜、気持ちイイよおお。」
2人に責められている赤鬼は、もうイジメられた嫌悪の感情は消えていた。先程ご馳走
を食べた時のように、無心になって悦びを受け入れているのだ。
魔戦姫の甘美な歓待に、赤鬼も青鬼も夢心地であった。
そして・・・悦びに浸る2人を、スノウホワイトはそっと抱き締めた。
「さあ、あなた達・・・私の目を御覧なさいな・・・」
「へっ?」
スノウホワイトの瞳から暖かな光が放たれる。彼女の催眠術であった。
「あなた達に、天国を見せてあげましょう・・・」
「「どわーっ!!」」
催眠術によって、赤鬼と青鬼の精神は真っ白な世界に吸い込まれていった・・・
真っ白な光に翻弄された2人は、白い花の楽園に投げ出される。
「んわっ!?あたた・・・ここはどこだ?」
「天国みたいじゃん・・・」
辺りには真っ白な花が咲き乱れ、さながら天国のようであった。いや・・・本当に天国
であった。
キョロキョロしていた2人の耳に、華やかな笑い声が聞えてきた。
『・・・ウフフ・・・ようこそ天国へ・・・』
その声と共に、周囲から大勢の・・・全裸のスノウホワイトが集まって来たではないか
っ!!
『・・・アハハ・・・遊びましょう・・・』
『・・・オホホ・・・慰めてあげますわ・・・』
何10人もの美しきスノウホワイトに囲まれ、うろたえる赤鬼と青鬼。
「ひええっ、白雪姫さまの大群だ〜っ!!」
「なんかスゴイじゃ〜んっ。」
あっという間にスノウホワイトの大群に囲まれ、甘美な歓迎を受ける。
『逃げちゃダメですわ〜。』
『さあ・・・心ゆくまで楽しんでらっしゃ〜い。』
「「いや、だからその・・・きゃ〜っ!!すごーいっ!!」」
純真可憐な全裸の白雪姫様(達)に歓迎されるのだ、その快楽には何者も逆らえない。
スノウホワイト(達)に弄ばれ、最高の絶頂に達した赤鬼と青鬼は、そのまま白い天国
に溶けて行く。
「しらゆきひめしゃま〜、もっとイジメて〜、えへへ〜。」
「にょほおお〜。さ、さいこうじゃあ〜ん・・・・」
そしてアホ鬼2人は、最高の悦びに包まれて行くのであった・・・
次の日、コテージの寝室で目覚めた赤鬼と青鬼の傍らには、魔戦姫達がスヤスヤと眠っ
ていた。
その穏やかにして優しい寝顔・・・そして赤鬼と青鬼は昨夜の甘美なる余韻と共に、最
高の感動を味わっていた。
「・・・お、おれ、いつ死んでもいい〜。こんなに気持ち良かったの始めてだ〜。」
「おれもじゃん、わが人生に悔いなしって感じじゃ〜ん。」
感涙に咽びながら呟いていると、4人の姫君達は静かに目覚めの時を向かえた。
「うーん・・・あら、赤鬼さん、青鬼さん。おはようございますね。」
最初に目覚めたミスティーアが、天使のような微笑を浮べて2人の額にキスをした。
「お、おはようです〜。目覚めのキスだなんて・・・おれ達、こんなに幸せでいいんだ
ろうか〜?」
幸せで目を潤ませている2人に、起きてきた他の姫君もキスをしてきた。
「おはよう、ハンサムな鬼さん達。」
「昨夜はとってもよかったアルよ〜、チュッ。」
「・・・うふっ、幸せそうな顔ですわね・・・」
美しい姫君に朝のキスをしてもらえる・・・男にとって、これ以上の悦びが、そして幸
せがあろうか・・・
「これって・・・夢じゃねーよな・・・こんなに幸せなのが現実だなんて信じられない
ぜ〜。」
赤鬼は、思わず相棒の顔をつねった。
「あだだっ!?な、何するじゃんっ!?」
「おい、痛いか青鬼?」
「痛いのに決ってるじゃんっ!!」
「うーん、そうか・・・やっぱり夢じゃなかったんだ〜。バンザーイッ!!」
アホな喜びに沸きかえる赤鬼の顔を、今度は青鬼がつねった。
「あいでででっ!!あにすんだこのやろっ。」
「さっきのお返しじゃんっ。そーゆー事は自分の顔でやれってーのじゃんっ!!」
「うにょれ〜、こーしてやるっ、あーしてやるっ。」
互いの顔を(びろ〜ん)と引っ張り合って騒いでいるアホ鬼2人を、魔戦姫達はクスク
ス笑いながら見つめている。
そんな騒動の中、寝室のドアをノックする音が響く。
「おはようございます姫様ー、朝ご飯の支度ができましたわよー。」
開けられたドアから朝日が射し込み、アルカとリンリン、ランランが、にこやかな笑顔
で入ってきた。
「ああ、おはようアルカ。」
笑顔を返すレシフェを見て、アルカはニコニコしながら尋ねた。
「うふふ。姫様、昨夜は楽しかったですか?」
「もうっ、そんなハズカシイ事を聞かないで。見ての通りよ、ほら。」
レシフェの指差す方向には、顔を真っ赤に腫らして喜びに浸っている赤鬼と青鬼の姿が
あった。
そんな2人に、アルカが小さな声で囁いた。
「・・・ねえ、今夜は私達、侍女と楽しみましょうね。」
その言葉に、赤鬼と青鬼は目を輝かせた。
「えっ?それは本当?」
「もちろんよ、みんなでいっしょにね。」
それを聞いていたリンリン、ランランも頷いている。
「あんた達、今夜は私達全員をイカせるまで寝かせてあげないわよ。」
「あの、ぜ、全員?」
思わず絶句する赤鬼と青鬼の視線が、おデブのランランに向いてしまい、ランランが怪
訝な顔で、ズイッと2人に迫る。
「なにイヤそうな顔してるズラ?こー見えても、アタイはデブ専の男にモテるんズラよ
〜。」
「わはは、お手柔らかに〜。」
ランランの(どアップ)に、逃げそうになる赤鬼と青鬼であった・・・
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