魔戦姫伝説異聞〜白兎之章〜
第2話 琥珀の風 part4
Simon
――………………
脱力しきった手足は、掛けられた錘に抗うこともできずに、寝台の上に無様な大
の字を晒している
――ブ…ピュ…
もう何人目かも分からない男が伸しかかり――僅かに引きつった太腿が、おま○
こから精液を搾り出した
「へへへ、もう涎垂らしてるじゃねぇか――」
――ズ…ブブ…ズブズブズブ!
「――ハッ…ァ…ァ――カハッ」
――ジュブ――ジュブッ――ヂュ…ヌプッ…
頭の中が掻き回される――声が――止められな――
――…………
――…………
「波止場で――気になる人に会いました」
――…………
「怖いぐらいに奇麗で――とても優しそうな」
――…………
「二人とも、お互いのことがすごく好きなんだって――」
――…………
――…………
目の前が――赤――
逆さに吊るされて…から――
――グチュグチュ!――ヂュポジュボジュボ!
「――ンアハァ!――アガッ…アァ…ラァ!」
――ギシィッ…ギッ…
「ほれ、もっと舌を使って――ウ!――そ、その調子…だ!」
レロッ――ア…ンン…チャプ…ピチャ――ングッ
「――ご褒美に…いっぱい…掻き回してやるぜ!」
――ガシッ
「ヤ――ヤラァ!」
――ゴヂュゴヂュ!グブッグシュジュブ!ジュブジュボッ!
――…!………!!
――…………
――…………
「どうして、あんなことをしてしまったんでしょうね?――いえ、後悔してると
か、そういうんじゃないんです」
――…………
「なんでか――そうするしかないって思ったのか、不思議だなぁって」
――…………
「いい人たちなんです――あんなことがあったら、普通なら少しは警戒とかする
でしょうに」
――…………
「お昼にも誘われてしまって――行って…いいんですよね」
――…………
――…………
シタールの音色――遠く――近く
溶け合って踊る――二人
――ジュブ――ジュブ――グプッ!
リズムに合わせて――
「アァ!――アハァァ…ン――」
「いいぞ! もっと…腰を振れ!」
男の首にかけるようにして結ばれた両腕――振り回されて――しがみついて――
「おぉっ――はは! その気になったか!」
くるくる――回る――ダメ――ワカラナ――
シタールの…音色…
――ジュブッ!――ジュブジュボジュボ!
「――ンハァァツ!――アッ――ヤッ!」
――…………
「――お待たセー――わぁ! リンスちゃん、かっわいい〜!!」
ミスラン風のサリーを、ちょっと着崩した感じの――なんだか、お人形さんみた
い!
――浮かびかけた気持ちを、もう一度飲み込む
――アタシは、ただのユーデリカ……この人たちの……友達だから
「昨日、買ってきたんですよ これなら日差しも少しは大丈夫でしょう?」
――帰ったらまた……だから今は――
「じゃあ、散歩に行こウ? とっときの場所に案内するヨ!」
お弁当持ってさ!
――今は笑おう――あの人のために――
次のページへ
BACK
前のページへ