ロゼッタ姫と白雪姫の大活躍♪後編

(11) 閻魔よりコワイ白雪ちゃんの判決(O.O;)
原作:神光寺雅
ムーンライズ

 なんとか部屋を出たロゼッタ姫が、暴走していたスノウホワイトの所に戻る。
 もう荒れ狂ってたブリザードも収まっており、正気に戻ったスノウホワイトは、巻き添
えにしてしまったアンリエッタを申し訳なさそうに看護しているのだった。
 「・・・ごめんなさいねアンリエッタさん・・・私ったら暴走すると見境がなくなって
しまいますので・・・」
 毛布にくるまったアンリエッタ、ガタガタ震えながらクシャミをする。
 「ふ、ふぇっくしょん!!あうう〜、し、白雪さんのせいではありませんから・・・き、
気になさらないで・・・え、へぇっくしょん!!」
 凍り浸けにされてたので、すっかりカゼをひいてしまった様子。
 それを見たロゼッタ姫、愛想笑いで声をかけた。
 「あ、アンリエッタ〜。生きてましたのね?よかったですわ〜。」
 「なぁにがよかったですかーっ!!私を見捨てるだなんてぇ・・・へ、へーっくしょん!
!」
 「ゴメンね〜。そ、それだけ元気だったら大丈夫よね、ねっ。(大汗)」
 「もういいですわよ〜、いつもの事だもの。」
 毎度の如く苦労の耐えないアンリエッタさんであった。(^^;)
 そうこうしていると、極零魔術で氷浸け状態になってる手下達と、先程ロゼッタ姫に成
敗されたベアジャック達が、ドワーフ達の手でスノウホワイトの前に引き立てられた。
 ボロボロのベアジャック、相変わらず悪態をついている。
 「こ、この小娘ども〜。よくもやりやがったな〜。てめーらのオ○ンコにブチこんで・・
・えーっとそれから。」
 全然反省の色がないベアジャックを見たスノウホワイト。彼等を完全に見限った。
 「・・・そうですか、イジメた女の子達に謝るなら許してあげましたのに・・・あなた
達のよーな悪い人は、地獄で反省をして頂きますわっ。」
 そう言うなり、白いドレスを脱ぎ、美しき全裸で悪党どもの前に立った。
 そしてドレスが弧を描いて宙を舞い、円形の鏡へと変貌した。それは悪しき者の邪心を
暴き、醜い姿に変えて地獄に送る魔鏡(真実の鏡)であった。
 その鏡に映る姿を見たベアジャック達は驚く。
 「うおっ!?俺達の姿が獣になってる・・・って、な、なんじゃこりゃあ〜!?」
 なんと、悪党どもの姿が鏡に映ったままの獣の姿に成り果てていたのだ。それこそが卑
劣な悪党どもの真実の姿!!
 「げげっ、お、俺・・・さ、サルになっちまった、ウッキ〜ッ。」
 「わお〜んっ、俺なんか犬ッスよおお〜。あれ?親方は全然変わってないッスね。」
 「アホか〜っ!!俺は本当のクマ男にされちまったんだよ、ガオ〜ッ!!」
 クマ男にされても変り映えのないベアジャックの親方なのだ。(笑)
 そして・・・スノウホワイトは、閻魔大王の如く審判を悪党に下した。
 「判決はシゴキ地獄行きに決定ですわ・・・さあ、地獄の鬼に根性を叩き直してもらい
なさい。」
 鏡に、キョーフのシゴキ地獄が映し出される。そこでは精神注入棒を手にした鬼どもが、
罪人達を激しくシゴいているのだ!!
 「んわー!!そんなのいやだ〜っ!!白雪ちゃん許して〜っ!!」
 「・・・もう遅いですわ・・・アウフヴィーダーゼーン(さようなら)、盗賊さんたち・
・・」
 ごおお〜っと魔鏡に吸い込まれる悪党ども・・・
 そしてシゴキ地獄に堕ちた彼等は、悪行の報いを受ける事になった。
 『オラオラ〜ッ、腕たて1万回〜っ!!それが終わったらランニング1000キロだ〜
っ。性根叩き直してやるぜ〜!!』
 「うわ〜ん、もう悪い事しませ〜ん。ごめんなさーいっ、うんぎゃああぁぁ・・・」
 地獄に響く悪党の悲鳴・・・これが悪い奴らの末路なのだった・・・(O.O;)
 
 こーして盗賊一味を地獄に送った白雪ちゃん、魔鏡をドレスに戻して着ると、優しい笑
顔でロゼッタ姫とアンリエッタに向き直った。
 「・・・はい、これで一件落着ですわ。あら?どーしましたのロゼッタさん・・・顔色
が悪いですわ・・・」
 閻魔大王よりコワイ白雪ちゃんの正体を見たロゼッタちゃん、キョーフで凍り付いてる。
 「あわわ、し、白雪さん・・・もしかして、あなたの正体を知った私も口封じに地獄行
きなんでしょうか〜?」
 するとキョトンとしてるスノウホワイト、おとぼけの顔で返答した。
 「・・・まさか、私は凶悪な人しか地獄に送りませんのよ。ご安心なさって。」
 「そ、そーですわね。清廉潔白な私が地獄に堕ちるなんてありえませんわ、お、おほほ
〜。(引きつった笑い)」
 そんなロゼッタちゃんを呆れた顔で見てるアンリエッタ。
 「私は姫様が一番真っ先に地獄行きだと思うんですけどね〜、へっくしょん。」
 でもロゼッタ姫は地獄でも懲りないだろーな、と思ってしまうアンリエッタさんであっ
た。(^^;)




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