ロゼッタ姫と白雪姫の大活躍♪後編

(11) ロゼッタ姫の大逆転!!
原作:神光寺雅
ムーンライズ

 大きな屋敷内を逃げ回るロゼッタ姫と、土煙をあげて追いかけるベアジャック一味。
 その有り様はギャグマンガの追いかけっこそのまんまである。(笑)
 しかし、か弱いお姫さまが逃げきれるはずもない。たちまち疲れて走れなくなってしま
った。
 「ふえ〜ん、もう逃げられませんわ〜。こんな事ならジョギングでもしとけばよかった
〜。」
 フラフラ状態のロゼッタ姫、前方に7つの小さな人影を発見する。
 それは・・・強力な助っ人、白雪姫のドワーフ隊だった。メイド達を逃がした後、応援
に戻ってきたのだ。
 「ア、ロゼッタヒメダ。ドーシタノ?」
 「わーいっ♪ドワーフ君達よく来てくれましたわっ。ささ、みんな早く並んで並んで・・
・」
 何を思ったかロゼッタ姫。ドワーフ達を並ばせた。
 「ネェ、コレカラドースルノ?エッ!?」
 戸惑ってるドワーフ君達の上にピョンと飛び乗るロゼッタちゃん!!
 「それゆけーっ!!全速前進っ、はいよ〜シルバーッ!!」
 「ワ〜ッ!?ボクタチウマジャナイヨ〜。」
 馬にされちゃったドワーフ達。猛スピードでベアジャック達を振り切った。
 しかし屋敷の逃げ場は限られてる。ドワーフ達は奥の部屋目掛けて一直線!!
 「トツゲキーッ!!」
 ドッカーンと扉を突き破って部屋に転がり込んだ。
 勢い余って壁にぶつかったロゼッタちゃん、目をグルグル回して伸びている。
 「あうう〜、き、急に止まンないでよおお〜。」
 起きあがって部屋を見ると、そこは袋小路のドン詰まりだった。よーするに万事休すに
なってしまったわけだ。
 困った顔のドワーフ達が尋ねる。
 「ネエ、ドーシヨウ。ココカラニゲラレナイヨオ。」
 「だーいじょうぶ☆白雪さんに代わって、私がドワーフ君達を守ってあげますわよ♪」
 「・・・ホントカナー?スッゴク、シンパイナンダケド〜。」
 ちゃっかり後ろに隠れてるロゼッタちゃんに、ドワーフ達は大汗状態。すると、ロゼッ
タ姫の頭に(素晴らしい?)作戦が閃いた!!
 早速ドワーフ達に耳打ちする。
 「うっふっふ〜。いい事思いつきましたわ(邪笑)。あのねドワーフ君、ここの床をね、
ゴニョゴニョ・・・」
 「ウンウン、ワカッター。」
 ロゼッタ姫が大作戦(?)を進行させてるとも知らず、ベアジャック達は怒濤の如く迫
ってくる。
 「おらおら〜、ロゼッタちゃんは袋のネズミだぜ〜っ!!」
 ドドド〜ッと部屋になだれ込む悪党ども。
 すると部屋の奥には・・・あまりにも弱々しく、そして儚く泣いているロゼッタ姫がい
た。
 「・・・ああ、もう逃げませんから、どうか許してほしいですわ・・・」
 イヤイヤしてるロゼッタちゃんのスカートが捲れて、カワイイお尻がチラリ♪それを見
た手下達の目がハート型になる。
 「うひょ〜。ロゼッタちゃん、めっちゃ萌え萌え〜。」
 そしてベアジャックが前に現れ、指をボキボキ鳴らす。
 「ぐはは〜、やっと観念したよーだな。俺達全員の相手をしてもらうぜ、覚悟しろや〜。
」
 盗賊ども全員がイチモツを突き出して迫ってくる・・・もはや絶体絶命!!
 しかしその時、ロゼッタ姫は余裕の顔で笑った。
 「ねえクマ男さーん。それ以上近寄ったらアブナイですわよ〜。」
 突然そんな事を言われたベアジャック達は唖然とする。
 「ああ〜?なにほざいてやがる。危なくなってるのはテメーだろーが〜っ!?」
 怒ったベアジャックが床をドンと踏む。すると!!
 
 メキッ、バキバキッ!!
 
 なんと床がひび割れだしたっ。
 「うおっ!?こ、これわっ!!」
 そして凄い轟音と共に床が抜けた!!
 「どわああ〜っ!!」
 蒔き上がる土埃、轟く悲鳴。
 やがて埃が収まると、部屋の状況が明らかになる。
 部屋の床がすっかり抜け落ち、下の階にはガレキに埋もれたベアジャック達がピクピク
痙攣している。
 「う、う〜ん・・・な、なんでこーなるのおお〜?」
 そして部屋の奥は少しだけ床が残っており、そこに勝利の姿勢で立つ神風剣士ロゼッタ
姫の姿があった!!
 「やった〜っ!!悪党ども全員成敗しましたわ〜っ。ロゼッタちゃん大勝利〜!!」
 その横では、万歳三唱してるドワーフ達がいる。
 ロゼッタ姫がベアジャック達を誘惑(?)してる隙に、ドワーフ達が部屋の床を壊して
いたのだ。
 見事作戦が大成功し、余裕満々のロゼッタ姫。
 するとドワーフ達が、心配そうな顔で尋ねてきた。
 「ネエ、ロゼッタヒメ。ボクタチ、ドーヤッテヘヤカラデタライイノ?」
 その問いにポカンとするロゼッタちゃん。なんと・・・床がなくなったので扉の所まで
いけなくなったのだ(爆)
 「え、え〜っと・・・どーしましょ?ま、まあなんとかなるでしょ。おほほ〜(汗)」
 こーして神風剣士は、悪党どもを見事成敗したのであった。(^^;)




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