廃墟の奴隷市(第9話)
「今度はおまえの番だよ・・ほらまたぎな・・」
望の背中を若い男が押した。さっきまでオデット姫のチュチュを着たバレリーナが
またいでいた縄だ。
「うっ・・なにこれ・・」
ステージに置かれた縄は何カ所も結び目がつけられている。結び目に当ったらどうなるか・・。考えただけでも恐ろしい。
「さっさとしな・・・あとがつかえているんだ・・・」
ためらっている望に男が背中を押して催促する。またぐしかなかった。
さっきの子のまたいだ縄にぬめりのようなものがついている。血の色にも見える。
くいこんだのだろうか ・・。
「ほらいくぞ・・ひひひ」
縄に気を取られていた望は聞き覚えのある声に前方を見た。あの、ひきがえるのようなおやじだ。縄の先を持って引っ張っている。
「あ・・いやっ!」
望はあわてて脚を閉じる。だが、防げるはずもない。縄は、あっという間に望股間に上がってきた。
処女を奪われたばかりの、ひりひりと痛む股間に触れてしまう。
思わずトウでたって。触れるのを防ぐ。
「そうそう・・いいよいいよ。そのままこっちまで来るんだ。つま先でたっていないと大事なところが擦れちまうぞ・・ひひひ」
「・・あ・・うっ・・」
トウでたって歩き始める。いつもなら何の事はないのに、股間の感触が異様だ。足取りもおぼつかない。
少し歩くと、縄のこぶにあたる。トウでたったちょうどのところに、こぶがあって、股間を刺激する。クリにあたっていやらしい刺激をくわえられる。
「ひひ・・それ・」
おやじがタイミングを計ったように縄をすこうしあげる 、何とかすり抜けようとする望の股間に縄のこぶがこすりつけられる。
「あっ・・・やあっ・・・」
望が思わず声を挙げた。それを見てステージの下で食い入るように見つめているほかの男達も 一斉にはやし立てる。
「どうした?・・そのくらいの事で音を上げていてはプリマはつとまらないぜ・・ひひっ」
「最後までできなかったときは、このステージでここにいる全員の相手をしてもらうぜ?それでもいいのか?」
「いやっ・・・」
男達の恐ろしいたくらみに、望は震えた。すこしでも難から逃れようと気を引き締めて
歩き出す。
惨めな舞踏・・・。
「ほらほらっ・・ほらあたるぞ・・・」
おやじが縄を揺らす。傷ついた股間に縄が容赦なく当る。
「あ・・あっ・・・・」
そのたびに足下がふらつき、トウでたっていられなくなる。だがこらえなければ、縄は股間にぐっと食い込んでしまう。
そうなったらどうなってしまうのか。
「・・あ・・いやあ・・く・・うっ・・」
わずか20Mほどの距離がまるで1000Mにも感じていまう。
苦痛にふらつきながらも・・半分ほど来る。
「しぶといな・・もうちょっと面白くしてやろうか?」
おやじは、縄をさらに上下に動かしはじめた。
「ほらほらっ・・どうだどうだ?・・ひひひっ・・・」
望の股間に激しく打ち付けられる縄。そのたび、苦痛ともつかぬ感触が全身を覆う。
クリは刺激されて・・すこずつふくらんでくる。こんな辱めの中で、身体が反応しはじめた。
「いけない・・いけない・・こんなのいや」
望はそれでも意識をしっかりもとうとした。足取りはふらつきながらも。縄をわたり終えた。
「終わった・・・」
そのまま、おやじの腕に倒れ込んだ。
おやじはあっけにとられて、望を抱きかかえた。
「・・たいしたもんや・・・よしよし・・こんどこそわしがとどめを刺してやるからな・・・ひひひ・・」
望のがんばりは、おやじの欲望をさらに増長させる事しかできなかったのだ。