魔戦姫伝説(アンジェラ・閃光の魔戦姫13)


  第60話 堕楽に悦ぶ変態芸術家ブレイズ
原作者えのきさん

 戦女神アンジェラ・・・それはかつて、ノクターン王国を悪の魔神から救ったとされる
伝説の救世主・・・
 それは昔話のヒロインであり、実在するはずはない。人々はそう思っていた。だが、ノ
クターン王国が滅亡の危機に立たされた時、伝説は真実として蘇る。
 ノクターン最後の砦が、ガルダーン軍に突破される寸前、その凶悪な軍勢は余りにも速
やかに(消滅)してしまった・・・
 僅かに残ったガルダーン兵士の口から呟かれた(戦女神アンジェラ)の名前。それがノ
クターンの民に大いなる希望を与えたのは言うまでもない。
 民は、女神が美しき勇士を見せてくれる事を願った。皆を導いてくれる事を切望した。
だが、いまだ女神は民の前には現れない。その名と確かな希望のみを残すだけ。
 知られてはならぬ素顔を仮面で隠し、正義の戦女神は悪と戦う。
 全ての大地が、安らかなる微笑みに染まるその日まで・・・

               
 
 ならず者で新たに編成されたガルダーン軍がノクターンに進軍した事により、ガルダー
ンの政府高官や貴族達は戦勝ムードで盛り上がっていた。
 ノクターン王国の敗北は完全に決しており、それによる戦利品は一握りの上層階級者だ
けに絶大な富をもたらす。
 しかし、今だガルアとガラシャ率いる軍勢が(消滅)したとの報告はガルダーンに届い
ていない・・・
 戦女神は余りにも早く、そして完璧に軍勢を闇に葬ったのだ。そして報告の余裕すら与
えぬまま、ガルダーンへの攻勢に転じていた。
 悦び浮かれる上層階級の者達は、自分達の悪行を罰する存在を全く知らない。
 女神の現れるその時までが、遊び惚けていられる最後の刻であろうなど、彼等は夢にも
思っていなかった・・・
 
 ガルダーン帝国の首都は、周囲を堅固な城壁で囲まれており、それが富む者と貧しき者
との境界線を成していた。
 その貧富の差は極めて大きく、贅を尽くした建物がその差を物語っている。
 しかも贅沢なる様は建物だけでなく、衣食住全てにおいて同様である。だが贅沢でゴー
ジャスではあっても、気品とか芸術的とは縁遠く、自己の金持ちぶりを誇張する派手な様
相ばかりが目立つ。
 それ故か、ガルダーンにおける芸術家もまた、本来の芸術とはかけ離れた所業を行って
いる輩が多く、ここにも1人、卑猥でハレンチな絵や彫刻を、芸術品とのたまう(自称)
芸術家がいる。
 彼の名はブレイズ。春画などの制作を得意としている彼は、陵辱されるアリエル姫の姿
を石像に残し、辱めに功績を尽くしたとしてグリードル帝から多額の報酬を受け取ってい
たのだった。
 それによって得た財でアトリエを新築したブレイズは、如何わしい(芸術品)の制作に
意欲を燃やしていた。
 だが、彼の新築したアトリエは極めて異常と言うしかない。それは、建物の壁や柱、窓
や家財道具に至るまで全てが、女性の裸体を模して造ったものだからだ。
 さらに、庭には高位を授けられる事の発端になった、アリエル姫の陵辱像が置かれてい
る。
 どの陵辱像も、如何わしい辱めによって悶え苦しむ姿となっており、中には醜悪な獣に
犯されている像もある。まさに、ブレイズの悪趣味をそのまま具現化した作品と言えよう。
 普通なら、そのアブノーマルな芸術品の数々を見るだけで頭痛を催してしまう。
 だがこのアトリエは、ブレイズの趣味の悪さを物語るのみならず、彼の凶悪さをも表し
ていた。
 女体を模した数々のオブジェ。これらは全部、余りにもリアルに出来過ぎている。曲線
美はもちろん、肉の張り具合や、肌の毛穴、そして秘部の細かい所まで明確に出来ている
のだ。
 そのリアルさの理由は、制作工程を見ればすぐに判る。それと、ブレイズがどれだけ凶
悪であるかも判明する・・・
 
 悪趣味なるアトリエの中では今日も朝早くから、ブレイズが芸術品の制作に励んでいた。
 今回の品は石膏細工であるらしく、数人の弟子が大きな桶に石灰の粉と水を入れて混ぜ
ている。
 「師匠、水の量はこれくらいですかね?」
 「う〜ん、もっと少ない目がいいでやんす。水が多いと固まるのに時間がかかるでやん
すよ。」
 師弟で話し合っている様は普通の芸術家的な感じだが・・・しかし、問題はここからだ
った。
 制作の下準備を終えたブレイズが弟子に尋ねる。
 「モデルの子は用意できたでやんすか?」
 その問いに、弟子は邪笑いを浮かべて答えた。
 「ええ〜、すでに準備してますです、はい〜♪」
 弟子達が指差す所に、(モデルの)美少女が座っている。彼女は薄いバスローブ一枚を
着せられ、しかも後ろ手に手錠をかけられ自由を奪われていた。
 まだ異姓と手を握った事もないであろう初な美少女は、その純潔を変態芸術家の手で汚
されようとしている。
 悲惨な少女は涙ながらに口を開いた。
 「・・・あ、あの・・・モデルの仕事をすれば・・・本当にパパと家族を助けてもらえ
るのですよね?」
 その切なる言葉に、ブレイズは太った身体を揺らして薄笑う。
 「もちろんでやんす。軍事法廷に申し出て、君のパパの反逆行為を免除してもらうでや
んすよ。そうなれば君も家族全員も処刑は免れる訳だからしてね。」
 (反逆行為)との言葉に、少女は激しく反論した。
 「反逆じゃありませんっ!!パパはノクターンの人を苛めちゃダメだって、軍の偉い人
に言っただけです・・・パパ、すっごく悩んでた・・・それなのに・・・ママやおばあち
ゃんまで・・・」
 どうやら少女はガルダーンの軍人の娘らしく、ノクターン侵略に反論した父親の罪を背
負わされ、家族を人質にされ、挙げ句には変態的芸術のモデルを強要されているのであっ
た。
 美少女は、余りにも純粋で素直で、そして余りにも美しく、か弱い・・・そんな少女が
父や家族を救うためには、我が身を犠牲にして許しを乞うしかない。それを利用している
ブレイズがどれだけ卑劣か判ろうと言うものだ。
 悲しむ少女の泣き顔を見ながら、変態芸術家は製作意欲を萌えあがらせる。
 「まあ、君のパパが何したかは、あちきには関係ないでやんす。君がモデルを努めてく
れれば満足でやんすから♪」
 ブレイズが手をかざすと、弟子達が速やかに少女を取り囲んだ。そして迫る恐怖に怯え
る少女。
 「あ・・・いや・・・なにをするの・・・やめてっ。」
 「いひひ〜♪、おとなしくしろっ。」
 叫びも虚しく、少女の着ているバスローブが破られる。
 「ひっ、ひいいいっ!!いやあーっ!!」
 下着一枚となって泣き叫ぶ少女の肌に、ヌルヌルした油が塗りこまれた。陰湿な手が可
愛いオッパイを揉みくちゃにする。しかし少女がいくら抵抗しても油で滑ってしまい、ど
うすることもできない。少女は観念したか、ブレイズに頭を下げた。
 「わ、私の裸を描きたいなら、す、好きなだけ描かせてあげますから・・・どうか、パ
パを・・・ママとおばあちゃんを・・・」
 「ふぅん、素直でヨロシイでやんす。でも今日は絵を描くのじゃなくって、君の身体で
石膏細工を造るのでやんすよぉ〜☆」
 少女の眼前に運ばれてきたモノ・・・それは石膏細工を造る型であった。
 それは少女の身体がスッポリ収まる大きさになっており、しかも両足が大きく広がる形
になっている。強制的に型に押し込まれた少女は、恥ずかしい格好を晒す羽目になった。
 「うあ・・・な、なにを・・・ひっ!?」
 怯える少女の胸に、ドロドロの石膏が流し込まれた。小さくて形のいい乳房が見る見る
うちに石膏で埋まり、やがて上半身は石膏で覆われた。
 さらに細くて可愛い足にも石膏が流され、少女は首から上と股間を残して石膏で埋めら
れてしまった。
 重い石膏が少しずつ固まり、そして動けない少女の顔に汗が流れ始めた。
 「あ、ああ・・・あついよおお・・・」
 石膏は固まる時に大量の熱を発する。サウナ状態の少女が熱さで苦しむ様を、喜々とし
た表情でスケッチするブレイズ。
 「にょほほ〜♪その苦しそうな顔、とっても可愛いでやんすよお〜♪」
 ニヤニヤ笑ったブレイズは、ハサミを手にして少女の股間に目をやる。石膏で固められ
ていない股間には、少女の大切な部分を守る下着がある。ブレイズは無情にも、少女の純
潔を守る下着をハサミで切り裂き始めた。
 「チョキチョキ〜☆もう少しでアソコが見えるでやんすよお〜。」
 「だ、ダメッ!!そ、そこだけは・・・やああっ。」
 あっけなく下着を奪われ、純粋な場所を丸出しにされてしまう少女・・・
 固く閉ざされた蕾に、邪悪な視線が集中する。
 「のおお〜っ、師匠っ。これわロリロリの処女っすよお〜☆」
 鼻血を出して歓喜する弟子達に、ブレイズは得意気に講義をする。
 「芸術的なアソコの形は、きれいな左右対称形でなければいけないでやんす。さらに陰
毛の生え具合も大切でやんすぞ。」
 剃刀を手にしたブレイズは、産毛のような少女の陰毛を剃り揃える。弄ばれる少女は、
身動きができないまま悲しく涙を流した。
 「も、もうやめて・・・もう・・・い、いじめないで・・・」
 しかし、変態芸術家は容赦なく少女を責めたてた。
 「まだ製作活動は終わってないでやんすよ〜、これからが本番でやんすっ。」
 凶悪にも、少女のアナルに浣腸を差し込み、濃厚な媚薬を流し込んだ。その誘淫効果に
より、少女はおぞましい快感に苛まれた。
 「や、やだ・・・おしりが・・・あ、はああ・・・」
 「むっふっふ〜、良い具合に濡れてるでやんす。でわ・・・最後の仕上げでやんすよお
お〜っ。」
 ブレイズの声に答え、弟子の一人が異様な物体を師匠に手渡した。それは・・・極めて
グロテスクな形に造られた男性器の模型であった。
 それを目にした途端、少女の顔が恐怖に引きつる。余りにも無垢で純朴な少女は、巨大
な物体がどう言う物であるかすら知らない。でも、自分がとても恐ろしい目にあわされる
事だけは理解できた。
 汚れない秘部に迫るオブジェ・・・
 「ひいいっ!!やめてっ、おねがいいーっ!!」
 「泣いてもムダでやんすっ、突入〜っ。」
 無情にも、少女の乙女はグロテスクな物体によって奪われた。処女膜が破られ、鮮血が
流れる股間も石膏で埋められてしまう。
 首から下を全て石膏で固められてしまった少女は、激しく振動するオブジェに悶え、狂
おしく喘いだ。
 「あうあっ、あぐぐ・・・うぎいい・・・」
 「もっと悶えるでやんす〜♪可愛く悶える身体が、隅々まで型にとれるでやんすよ〜☆」
 「あ、ああ・・・や、ああっ・・・あひいいっ!!」
 絶頂に達した少女の顔面に石膏が流され、イキ果てる瞬間の表情まで型に取られてしま
った。
 そして顔から固まった石膏を剥がし、裸体を固めている石膏も外すブレイズ達。外れた
型の中から、白目をむいた少女が転がり出てきた。
 ピクピク痙攣して横たわる全裸の美少女を尻目に、変態芸術家は作品の出来栄えを悦ん
でいた。
 「おお〜っ、最高に見事な出来でやんすぞ〜。イク瞬間の克明な形が完璧にできたでや
んす〜。これぞ芸術っ、究極の(超)芸術でやんすよおお〜っ!!」
 「最高っす師匠〜っ。」
 愚かしくも悦び合う師弟達の大声で目を覚ました少女は、震える手で股間からオブジェ
を抜き取った。
 (私はどうなってもいいの・・・これで・・・これでパパもママもおばあちゃんも・・・
みんな助かる・・・)
 たった一つの希望に縋りながら、少女はそう思った。そしてブレイズに声をかける。
 「も、もう終わったのでしょう?お、おねがい・・・パパは悪くないって、軍の偉い人
に言って・・・ママとおばあちゃんを助けて・・・」
 泣きながら懇願する少女を訝しく見ていたブレイズは、少女との約束などすっかり忘れ
た様子で歩み寄ってきた。
 「んん〜?何の話でやんすか?えーっと・・・そうそう、約束だったでやんすね、軍事
法廷で君のパパは悪くないって話してあげるでやんす。でも君のパパも家族も、とっくの
昔に処刑されてるからして、助けるのは無理でやんすね。」
 ブレイズの放った言葉に、少女の美しい瞳が硬直した。
 「い、いま・・・なんて・・・」
 「だ〜か〜ら、君の家族はみ〜んな処刑されてるって言ったでやんすよ。残念無念、に
ょほほ〜♪」
 その瞬間、少女に残された希望がガラガラと崩れさった・・・
 「そ、そんな・・・だ、だましたのね・・・たすけてくれるって、いったじゃない・・・
いやあーっ!!パパーッ、ママーッ、おばあちゃああーんっ!!」
 踏みにじられ、絶叫する美少女の心は、悪党の邪悪な策略で闇へと堕ちていった・・・



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