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「お姫様作品のための「十のアンデルセン童話」」
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アンデルセン童話から、お姫様と縁深いお話を10作品選びました。
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あらすじの最後に「★」がある場合、リンク先で物語が読めます。
- あらすじや作品へのリンクは、お題を補足するものです。
- お題のご利用に際して「原作の物語」の内容と関連のある作品を作る必要はありません。
- 人魚姫
- 命を助けた人間の王子に恋をした人魚姫は、声と引き替えに足を得て王子の元へ。
しかし声が出ないため、自分が彼を救ったのだと伝えられない。 王子は別の娘を命の恩人だと勘違いして求婚。 自分の命を長らえるために、王子を殺さねばならなくなった人魚姫だったが、行動に移すことはできなかった。 人魚姫が海に身を投げると、その姿は泡に変わった。姫は空気の精となって天国へ昇っていったのだ。 しかし王子達はそのことを知るよしもなかった。
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- 親指姫
- 子供を欲した女の人が魔女から貰った種が育ち、咲いた花から可愛らしいおやゆび姫生まれる。
大切に育てられた姫だったが、ある晩蟾蜍に攫われてしまう。 姫は魚たちの協力を得て脱出。ところが今度は黄金虫に攫われてしまう。
他の虫から追い出され、森へたどり着いた姫は親切な鼠の小母さんに助けられる。
地下の鼠の巣の通路に一羽の燕が横たえられおり、おやゆび姫は可哀相に思って看病した。春が来て、回復した燕は南へと飛び立つ。
鼠の小母さんは親切心から姫と土竜との婚礼を勝手に進め、秋には結婚の段取りが決まる。
秋が近づいた頃、助けた燕が戻ってきて姫をつれて南の国へ飛ぶ。 南の国の花園にはおやゆび姫とよく似た背格好の花の天使が住んでいた。
おやゆび姫は花の王様に見初められて花嫁となった。 ★
- エンドウ豆の上に寝たお姫さま
- 『本物のお姫様』を妻にしたいと願った王子様だった。しかし理想の姫はなかなか見つからない。
ある嵐の晩、お城に現れたずぶぬれの女性が、自分こそ『本物のお姫様』であると主張する。 そこで王子はこの女性を「豌豆を一粒置いた上に、敷布20枚、羽布団20枚を敷いた」ベッドで休ませた。 翌朝、女性は「布団の下に硬い物があったので、体中が痣だらけになって、眠ることもできなかった」と言った。 「これほど繊細な女性ならば、本当に『本物のお姫様』に違いない」と感じた王子は、この女性と結婚した。 ★
- 雪の女王
- 悪魔が「良い物は醜く、良くない物は美しく写る鏡」を作る。慢心した悪魔達がそれで神や御使いを映そうと天界に向かうと、鏡は割れて四散する。
鏡の欠片が少年カイの目に刺さり、カイの心は歪んでしまう。
カイは雪の女王にさらわれ、家族のこともゲルダのことも忘れてしまった。
村の人々はカイが川に落ちて死んでしまったと思いこんだ。しかし幼馴染みのゲルダは、カイが生きていると悟り、カイを探す旅を始める。
様々な人々に出会い、助けられたゲルダ。「カイが雪の女王の城にいる」ことや「カイの身体から鏡の欠片を取り出さなければならない」ことを教えられる。
女王の城へたどり着いたゲルダは凍り付いたカイの身体に抱きついた。祈りながら涙を流すと、カイの心と体は融け、鏡の欠片も外れる。
心を取り戻したカイはゲルダと共に女王の城から抜け出し、春の訪れる故郷に向かって歩き続ける。
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- 野の白鳥(白鳥の王子)
- ある国の王には11人の王子と一人の姫がいたが、王の後妻が子供達に呪いを掛ける。王子達は白鳥に、姫は一時的に醜い姿にされ、城から追い出される。
成長した姫は、兄王子達の呪いを解く術は刺草で帷子を編み、着せることことと知る。しかも、帷子を編む間は一言も口をきいてはならない。 姫を見初めた隣国の王子が彼女を城に連れ帰る。 城でも手指を血まみれにし無言で刺草を編み続けた姫は、魔女と疑われる。 姫が火あぶりにされる直前、白鳥の王子達が刑場に現れ、姫は編み上げた肌着を彼らに投げ渡す。 兄王子達の呪いを解き身の潔白を示した姫は、隣国の王の妃として、皆から祝福される。 ★
- 氷姫
- 赤子の時に氷の精「氷姫」の接吻を受けた男の子。
長じて好青年となり、許婚との結婚も近かった。
そんなときに再び彼の前に氷姫が現れる。
氷姫に魅了された彼は、許婚達の努力もむなしく、二度目の口吻を受入れてしまう。
青年は氷姫の物となり、永遠に凍り付いた。
- 沼の王の娘
- 子のないヴァイキングの女将さんにコウノトリが届けた赤子は、実はエジプトの王女と沼の王の間に生まれた娘だった。
娘は、昼間は王女の美しい外見と沼の王の醜い心を現し、夜になると王女の美しい心と沼の王の醜い蛙の姿を現した。 成長した娘の醜い心は神父の教えによって清められた。しかしその神父は盗賊に殺されてしまう。 神父の霊に導かれて実の母と再会した娘は、コウノトリの協力で母の故郷のエジプトに戻る。 やがて娘はアラブの王子と結婚する事に決まった。異教徒との結婚を前にした娘は、最後に神の御国をみたいと願う。神父の霊が彼女に天国をかいま見せる。 娘が現実に戻ってみると、そこは数百年の年月が流れきった世界であった。
- 裸の王様(皇帝の新しい服)
- 着飾ることと見せびらかすことが大好きな王様のご城下に『布地屋』が現れた。
「愚か者には見えない布」を持っているという彼らに、王様は莫大な報酬を先払い。かの布で服を仕立てさせた。 王様自身が作業を覗いてみると、件の衣装は全く見えない。家来達の目にもそれは見えない。 全員が本当のことを言い出せないまま、王様は「自分には見えない」服を着て城下へパレードに出かける。 国民達も「自分には見えない」と言い出せずに、王様の衣装を褒め称える。 しかし一人の子供が「王様は服を着ていない」と叫んだ。 人々が口々に「王様は裸だ」と叫ぶ中、王様はパレードを続けざるを得なかった。 ★
- 豚飼い王子
- 貧しく小さな国に、立派な王子がいた。
彼は皇帝の姫に求婚するため、素晴らしいバラと小夜啼鳥を贈る。 造花の薔薇とオルゴールのナイチンゲールしか知らないらしい姫は、それらが「本物」であること知ると気味悪がって、贈り主に合うことを拒んだ。 自分の贈り物を認めて貰えなかった王子は一計を案じ、貧しい身なりに変装して宮殿へ行き、豚飼いとして雇い入れて貰う。 豚小屋で仕事をしながら、王子は不思議なだけれど何の役にも立たない玩具を作り出す。 それがどうしても欲しくなった姫に、豚飼いは姫に「100回のキス」を要求する。 どうしても玩具が欲しい姫は、泥まみれに汚れた豚飼いにキスをすることに。 ようやく86回目が済んだとき、その破廉恥な様子が皇帝に知れ、姫は豚飼い共々宮殿から追い出されてしまう。 国を追われるくらいなら、最初から小国の王子と結婚しておくのだった、と後悔する姫。 すると豚飼いは王子の正体を明かして曰く 「本物のすばらしさを知らないくせに、くだらない玩具を欲しがるあなたには、当然の報いでしょう」 王子は自国の宮殿に戻ると姫の眼前で門を閉めきってしまうのだった。 ★
- 世界一美しい薔薇の花
- ある国の偉大な女王が死に瀕していた。
典医は「気高く清らかな愛を現す『世界で一番美しいバラの花』があれば、女王は救われ、死ぬことがない」と言う。
詩人達は自分のバラが一番だと言うが、みなそれに値しない物ばかり。 そこへ『幸せな母親』が来て「私の可愛い坊やのバラ色の頬こそが、一番美しいバラです」と言う。
侍女は「王子様がご病気の時に悲しむ女王様の頬の白さこそが、美しいバラではないか」と言う。
僧侶が「乙女達が髪の前で純潔を誓ったそのときの頬の青さこそが、それではないか」と言う。
だがどれも違うと賢者は言う。
そのとき病室の扉を開けて、王子が母の元へ駆け寄る。王子は聖典を開いて、神の子が自らを犠牲にして赤い血を流し、人々を救うその場面を読み上げた。
「この血潮よりも気高く清らかな愛を示す赤いバラがあろうか」
女王は、その愛を知った者の魂は永遠に死ぬことがないと確信したのだった。 ★
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