2、お姫様陵辱物語の小史(SM雑誌編)


SM雑誌の中には早くから、お姫さまものが登場していました。古くは銀色のSM世界文学集に登場。バイキングと誘拐された姫さまと次女の物語。ほとんどSEXシーンはなく、いわゆる責めが中心です。初期のSM文学はこうした表現が普通でした。


姫君と海賊(SMファン昭和48年6.7.8.10)
原作:若杉 恵 画:沖渉二

これは、いまだ私にとって幻の作品です。毎回、目次にこのタイトルが掲載されてはいるのですが、実際には、二話目しか確認していないのです。私自身が古本屋で確認した時もそうでしたが。先日よらせていただいた、風俗資料館さまの書籍も同じでした。そのページだけ抜かれたのか、或いは、毎回ページが入ってなかったところを見ると・・・。どうなんでしょうか?


劇画/海賊バラクーダの秘宝(SMアブハンター昭和50年1〜6号)サン出版
原案:石塚章二 作・構成/沖渉二

日本初のお姫様陵辱コミックといって間違いないでしょう。沖渉二さんという万能な作家をもってして初めて実現したお姫様陵辱もの(ただしSEXシーンはありません)全裸で責められるジャネット姫と次女は逸品ですし。
何といっても実際に、リアルにかかれたお姫様の下着が脱がされるシーンは絶品です。

,姫君と海賊,(SMコレクター 昭和57年3月号)
作:白鳥大蔵 画:桐丘裕詩

またまた、まったく同じタイトルの小説である。今度は小説イラストともに別の人間の作品となっている。
しかし、内容はほとんど同じ。次女が二人になっているのはむしろSMファン版の同名タイトルと同じ。
発表時期が9年も後の作品のためか、二人の次女はレイプシーンが入る
しかし、必要に責められながらも、姫様の挿入シーンは無い。
はっきりとイギングランド貴族の姫マーガレットとかかれているのは驚き。

姫破り航海記(SMマニア昭和61年2月号)
作:若杉恵 画:沖渉二

巻頭2色で登場。これが、48年版と同じ物なのかは不明。57年3月の姫君と海賊と同一の設定、登場キャラクターも同じである。ただし8pという少なさからか、次女は一人になっている。
ついにというか、やっとというか、マーガレット姫は海賊モーガンに処女を
散らされる。
沖画伯の絵も円熟期をむかえ、かなりのできである。

沖渉二画伯
およそ、日本のSM画家のうちでもっともお姫様を描いてくれた作家であろう。その、ドレス、下着、すべての質感は他の作家には例を見ない。今回、機会があって画伯にあう事ができた。人柄、能力、努力すべてにおいて日本を代表する絵描きであるといっても間違いない。
別名で未だ現役で活躍されておられる。高齢であるのでお体には十分ご注意をいただきたい。


なにぶんにも、独断と偏見のページである。間違いや、勘違いは多数あると思う。お気付きのてんはご指摘いただきたい。このぺージを作成にあたって、沖画伯、風俗資料館、神田書房様他多くの方に資料提供のご協力をいただいたこと感謝いたします。


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