魔戦姫伝説(アンジェラ・閃光の魔戦姫8)


  第27話 裏切り者の罠
原作者えのきさん

 煙には運動神経を麻痺させる働きがあるようで、アリエルは自分の身体が自分の物では
なくなる感覚に翻弄された。
 「あ、ああ・・・からだが・・・しびれる・・・」
 アントニウスが拘束台の枷を外すと、アリエルは力なく床に転げた。
 どんなに手足を動かそうとしても、麻痺した神経のため身動き1つできなくなる。
 そして、アントニウスはアリエルに命令した。
 「それじゃあ、僕の言う通りに動くんだ。足を大きく広げろ。」
 「あ、あなたのめいれいなど・・・うっ!?ああっ!?」
 するとアリエルの足が勝手に動き、あられもない恰好で広がった。
 「わぁおっ!!こ、これは可愛いアリエル姫のオマ○コッ♪写真機を持ってくればよか
ったな〜。」
 下品に笑いながら、アリエルの秘部をペロペロ舐める。
 「んん〜、オイチイ♪アリエルちゃんのあ・そ・こ。」
 「よくもこの・・・わたしにさわらないでえっ!!」
 叫ぶアリエルに怪訝な顔をしたアントニウスは、喋れないよう命令をした。
 「うるさいなあ、僕がいいと言うまで喋るんじゃないっ。」
 その言葉通り、アリエルは喋る事ができなくなった。
 「あう・・・!?ううっ・・・あん・・・うう・・・」
 微かに呻き声が出るだけで、何も喋れない。完全に自由を奪われたアリエルをアントニ
ウスが嬲っていると、外からガルアが急かすような口調で怒鳴ってきた。
 「おいっ!!いつまで遊んでンだよっ!!」
 「あ、いっけね。」
 ガルアの声にアントニウスは慌てて小屋を出る。
 「えへへ〜、ちょっと手間取っててね〜。」
 「チッ、こっちは準備ができたんだ。早く(芝居)をしろ。」
 ガルアに引っ張られ、アントニウスは(何かの準備)を始める。一体何をするつもりか?
 外では、大勢の奴隷が集められている。その全てはノクターン軍兵士の捕虜であった。
 戸惑う兵士達の前に、(虜囚の芝居)をするアントニウスが現れた。
 「おお〜いっ、みんな。僕は味方だよおお〜。」
 「うん?あいつは・・・振り付け師のアントニウスじゃねえか。」
 アントニウスを見た兵士達が駆け寄ってくる。その兵士達にアントニウスはウソ泣きを
しながら縋りついた。
 「うわ〜ん、僕も捕まったんだ。裏切り者のせいで捕まっちゃったんだよお〜。」
 裏切り者との言葉に、兵士達は驚く。
 「なんだって!?裏切り者って誰だっ!?」
 「あ、あいつだよお〜。」
 アントニウスが指差す方向に、ガルアに担がれたアリエルがいた。動けないアリエルは
変装をさせられているため、兵士達はそれがノクターンの愛する姫君であろうとは気付か
なかった。
 「あ、あの女が裏切り者?」
 「そうなんだ〜、軍の情報を全部ガルダーンに漏らした極悪人さ。グリードル帝にも逆
らったから、公開陵辱させられてるンだってさあ。」
 その言葉に驚愕するアリエル。しかし、手足は動かず口もきけず、兵士達にアントニウ
スの陰謀を告げる事もできない。
 「う、ううっ。わらひれふ・・・ありえふれふ・・・」
 いくらもがいてもムダな事・・・恐ろしい罠がアリエルを捕らえてしまった・・・


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