魔戦姫伝説(アンジェラ・閃光の魔戦姫6)


  第15話 新たなる陵辱の予感
原作者えのきさん

 
 グリードルの策略により、ガルアとガラシャに敗北を喫し、そして多くの貴族・・・そ
して父の眼前で辱められたアリエル・・・
 絶望のドン底に叩き落された彼女は、激しい陵辱のショックから意識を失い、闇をさ迷
っていた。
 
 ・・・凶悪なガルアに強姦される夢に魘されるアリエル・・・
 自由を奪われ、嬲られる彼女の目に、愛する弟マリエルの姿が映る。
 駆け寄る弟は、悲しい声で泣き叫んだ。あねうえ・・・と。
 そのマリエルが、暴君グリードルに捕えられてしまった!!
 邪笑いを上げるグリードルの狂刃が、マリエルに迫る・・・響くアリエル、マリエル姉
弟の叫び・・・
 「い、いやーっ!!マリエルーッ!!」
 その叫びと共に、アリエルは深い眠りから目覚めた。
 どれくらい眠っていたのか、目覚めれば悪夢は終わる・・・はずだった。
 しかし現実は悪夢より勝っていた。
 「う、うう・・・ここは・・・はっ!?」
それは余りにも悲惨な姿だった。ガルダーンの城の庭で拘束され、全裸にされていたアリ
エルは、一糸纏わぬ姿で手足を鎖で縛られ、牢獄の中に寝かされていた。
 「う・・・こんなの・・・ううっ。」
 細い鎖が白い柔肌に食い込み、一切の自由を奪い取っている。
 縛めから逃れようと抵抗するが、強靭な鎖は切る事も外す事もできない。
 「マリエルは無事ですの・・・?まさか、ガルダーン軍に捕まって・・・そんな事させ
ませんわっ、なによこんな鎖・・・このっ!!」
 アリエルが無駄な足掻きをするたびに、彼女の白く美しい乳房が揺れた。
そんな、虜囚の絶望に苛まれる彼女の耳に、不気味な薄笑いが響く。何者かが牢獄を覗い
ているのだ。
 「だれっ!?」
 鉄格子の向こうを睨むアリエル。そこには、小太りの卑屈な顔をした男が立っていた。
 「ウヒッ、ウヒヒ。いい眺めでやんすねアリエル姫。ウヒヒ〜。」
 スケッチブックに絵を書いている小太りの男は、薄気味悪い目付きでアリエルの裸体を
眺めていた。
 おぞましい視線に寒気を感じたアリエルが、男を睨む。
 「あなたは何者ですのっ?見世物じゃありませんわよっ!?」
 「これは気の強いお姫様でやんすね。あちきの名前はブレイズって言うでやんす。こう
見えてもガルダーン一の芸術家でやんすよ。ウヒヒッ。」
 その男ブレイズは、春画などの破廉恥な絵や彫刻を造る事を生業とした人物で、グリー
ドルの命により大量の如何わしい(芸術品)を創り出しているのだ。
 全裸のアリエルを観ながら、陰湿な創作意欲で絵を書きまくるブレイズ。
 「んん〜、縛られたアリエル姫の裸体は絵になるでやんす♪プリプリのオッパイは最高
に形が良いでやんす♪」
 芸術家らしからぬブレイズの行為に、アリエルは嫌悪感を露にした。
 「なにが芸術家ですの、この変態っ。目を潰されたくなかったら私の前から消えうせな
さいっ!!」
 鋭い剣幕でブレイズを罵るが、すぐに自分が非力な状況である事を思い知らされるアリ
エル。
 ブレイズの背後から現れた屈強な男達が、牢獄に押し入るなりアリエルを抱えて運び出
したのだ。
 「さぁあ、牢屋から出してやるぜ〜。」
 「何をするのっ、離しなさいっ!!」
 激しく抵抗するアリエルは、縛られた足を思いっきり振ってブレイズの頭を蹴り飛ばし
た。
 「んぎゃっ!?こ、このよくもやりやがったな〜っ。このジャジャ馬姫を箱詰めにして
やるでやんすよっ!!」
 喚いたブレイズは、男達に拘束用の木箱を用意させた。
 その木箱に放りこまれたアリエルは、首だけ出した状態で木箱に閉じ込められてしまう。
 「あ、うあ・・・こ、ここから出して・・・うう。」
 晒し首状態で完全に抵抗できなくなったアリエルに、ブレイズは水の入ったビンを持っ
て歩み寄る。
 「うっへっへ〜、あちきに逆らうからこうなるんでやんすよ〜。さーて、ガルアさんの
言いつけ通り、あんたを痛めつける準備をするでやんす。」
 そして、ビンをアリエルの口に押し込み、大量の水を無理やり飲ませた。
 「うぶっ!?うぐぐ・・・んぶっ、あぶぶ・・・」
 ゴボゴボと音を立て、水が喉に流し込まれる・・・
 「ほーれほれ、残さず飲め。オシッコしたくなるまで飲むでやんすよお〜。」
 一滴残さず水を飲まされたアリエルは、咳き込みながらブレイズを睨んだ。
 「ゲホゲホッ。いったい何を企んでいますの・・・私をどうするつもりですのっ!?」
 「それは後のお楽しみでやんす☆外でガルアさんとガラシャさん達が待ちかねてるから
して、早くアリエル姫を運ぶでやんすよ。」
 男達に命令して、箱詰め状態のアリエルを運ばせるブレイズ。そして身動きできないア
リエルの心に、激しい不安が押し寄せていた。
 (・・・私はいったい、何をされてしまうの?・・・辱められるだけでは・・・すまな
いの?)
 外から邪悪な気配が数多く感じられる。
 邪笑いを浮べる悪魔どもが、アリエルを陵辱の餌食にしようと待ち構えているのだ・・・
 


次のページへ
BACK
前のページへ