魔戦姫伝説(ミスティーア・炎の魔戦姫)第2話.伏魔殿の陰謀17


  逃れられぬ悪夢   
ムーンライズ

          
 
 城内で行なわれている魔人量産計画を、城の外にいる兵士達は知る事はできない。
 先ほど見たマッチョマンのカッコイイ肉体と、女を悦ばせるイチモツに憧れている兵士
の1人が、順番を無視して城の中に入って来た。
 「へへっ、あの身体があれば女にモテモテだぜ・・・明日まで待てるかよっ。」
 抜け駆けした事がバレないよう、忍び歩く兵士。
 城の中は人払いがされており、人気が全く無い。やがて、ホールから聞こえてくる狂乱
の声を耳にした兵士が、肉体改造を行なっているのはそこだと判断し、ドアのノブを回し
た。
 「あれっ?クソッ、カギがかかってる・・・中で何をやってるんだ?」
 怪訝に呟いた兵士が鍵穴から中を覗いた。
 「おおっ、乱交パーティーじゃねーかっ!!チクショー、あいつらだけいい思いしやが
って・・・んっ?」
 兵士の声が急に詰まった。若い娘を強姦している仲間の兵士が、恐るべき変貌を遂げた
のだ。
 魔人に変身する仲間を見た兵士は、肉体改造の真相を知った・・・
 「あわわ・・・なんだよあれ・・・仲間が・・・バケモンになっちまったっ!!」
 腰を抜かしている兵士の後ろから、何者かが歩み寄って来た。両手にダンベルを持ち、
爽やかな汗を流して笑っているその者は、先ほど肉体美を披露していたマッチョマンであ
った。
 「フンフンフンッ・・・やあキミ〜、そこで何をしてるんだね?フンフン〜。」
 ダンベルを振りながら声をかけてきたマッチョマンに驚く兵士。
 「うあっ?あ、あんたはさっきの・・・」
 「どーしてこんな所にいるのかな〜?ハハーン。さては抜け駆けをしてきたんだね?そ
れは良くないな〜。順番はちゃんと守らなきゃね〜、フンフンッ・・・」
 白い歯をキラリと光らせ、にこやかに笑っているマッチョマンを見た兵士は、恐怖の事
実を悟った。
 マッチョマンの正体が恐ろしいバケモノである事を・・・
 「あわわ・・・こないで・・・も、もういいよ・・・肉体改造なんかまっぴらだっ!!
仲間がみんなバケモノになってるじゃねーかっ!!あ、あんたもバケモノだろ?お、俺は
バケモノになんかなりたくねーっ!!」
 泣き叫ぶ兵士を見たマッチョマンが笑いながら呟いた。
 「バケモノとはヒドイじゃな〜い。見せてあげるよ、ワタシの姿を〜っ。」
 そう言ったマッチョマンの身体が、銀色に光り始める。
 筋肉美が躍動し、頑丈な白銀の鎧へと変貌した。そして鼻先が鋭い角となって伸び、マ
ッチョマンはサイの姿を持つ魔人に変身したのであった。
 「フンフンフ〜ンッ。どーだい、このスバラシイ姿っ!!キミもワタシ達の仲間になり
たまえっ。フンフ〜ンッ。」
 ダンベルを振りながら歩み寄るマッチョマン・・・否、驚愕の変貌を遂げたサイ魔人を
前にして、小便を漏らして怯える兵士。
 「ひいえええ〜っ!!く、来るな・・・来るんじゃねーっ、バケモノーッ!!」
 半狂乱になっている兵士を、残念そうに見ているサイ魔人。
 「そーかあ、キミはワタシのよーになりたくないんだね〜。こーんなスバラシイ身体に
なれたのに、残念だね〜。フンッ!!」
 そう言うや否や、鋼鉄のダンベルを兵士に叩きつけた。
 「ぐえっ!!」
 頭部を潰された兵士が、血塗れになって床に倒れた。
 「フンフ〜ン・・・おおっと、ワタシの美しい筋肉に血がついたじゃないか、汚いな〜。
」
 返り血を拭いながら振り返ると、抜け駆けした兵士を探しに来た同僚が呆然と立ってい
た。
 「うわ、わ・・・なんだコイツは・・・」
 ガタガタ震える兵士の同僚を見たサイ魔人は、自分が変身している事も構わず、爽やか
(?)な笑顔を見せた。
 「ねえキミ〜、悪いけど彼を介抱してくれないかな?ちょっと殴ったら寝ちゃったんだ
よ〜、フンフン。」
 ダンベルを振りながら、その場を去って行くサイ魔人。
 「ば、バケモノだあ・・・う〜ん・・・」
 そのバケモノの後姿と、頭部をグシャグシャにされた兵士を交互に見ながら、同僚は泡
を吹いて気絶したのであった。
 
 ミスティーア達が魔人量産計画の生贄にされている頃、デスガッドの自室に囚われてい
るスノウホワイトも、狂気の辱めに晒されていた。
 「う・・・はああ・・・あうう・・・うっ。」
 全裸で十字架に磔られているスノウホワイトは、床から出ている無数の触手に身体中を
弄られ、激しく悶えている。
 彼女の秘部とアナルには触手の先端が捻じ込まれ、さらに白い乳房には無数の触手が群
がっている。
 その中の2本、乳首に吸い付いている触手が先端を躍動させてミルクを搾り取っていた。
 「はううっ、う・・・あああ・・・」
 スノウホワイトが悶えるたび、プルンと揺れる乳房にミルクが満たされて搾乳される。
搾り取ったミルクは床にある魔法陣に吸収され、魔血同様にデスガッドの力として蓄えら
れるのであった。
 そんな狂おしい責苦に苛まれながらも、スノウホワイトは一心に仲間の名を呼んでいる。
 「て、て・・・ほう・・・き、さん・・・みす・・・てあ・・・ひめ・・・」
 大切な仲間が、デスガッドの弟子達やゲルグに何をされているか・・・そう考えるだけ
で胸が締め付けられる。
 でも、自由を奪われている彼女には仲間を助けに行く術などある筈もなく、今の現状を
耐えるしかなかった。
 デスガッドは、一体いつまで私をこんな目に遭わせるのか・・・そう思った時である。
 自室のドアが開き、諸悪の元凶であるデスガッドが入って来た。
 「フフフ、魔法陣に魔力がだいぶ溜まった様だな。」
 床の魔法陣にデスガッドが近寄ると、触手が速やかに魔法陣に収納され、ようやくスノ
ウホワイトは責苦から解放された。
 そのスノウホワイトの空ろな瞳に、冷酷な顔が映る。
 「で、です・・・が、ど・・・ううう・・・」
 激しい責苦で呂律の回らなくなっているスノウホワイトの顔を、デスガッドは手で鷲掴
みにする。
 「少しシャキッとさせてやるぞ、ムンッ!!」
 デスガッドの手から電撃が放たれ、衝撃でスノウホワイトの身体がビクンと跳ねた。
 「あぐっ!!」
 強烈な痛みが頭を駆け巡り、朦朧とした意識が強制的に覚醒させられた。
 「フン、気分はどうだ?」
 スノウホワイトの口元を掴んでデスガッドが尋ねると、震える唇から微かな声が漏れた。
 「うう・・・仲間は・・・天鳳姫さんや・・・ミスティーア姫は・・・どうしてるので
す・・・?」
 「ほう、まだそんな事をいっておるのか?貴様の仲間を想う気持には涙が出るぞ、クク
ク・・・」
 邪悪に笑うデスガッドが手を壁に向けた。すると壁からスクリーンが出現し、魔人量産
を行なっているホールを映し出した。
 「見るがいい、仲間の哀れな姿をな。」
 その声にスノウホワイトはスクリーンを見た。そこには・・・余りにも凄惨なシーンが
映っている。
 「あああっ・・・なんて事を・・・みんな・・・」
 魔人に変貌した兵士に集団で強姦されているミスティーア達。そして、魔界から捕らわ
れて来た魔族の娘達・・・
 それを見たスノウホワイトは、デスガッドの陰謀の全てを理解した。
 「ま、魔族の闇の波動を利用して・・・兵士達を魔人に変えるだなんて・・・あの兵士
達は・・・もう元には戻れない・・・あ、あなたは恐ろしい人ですわ・・・」
 「フッ、闇の波動だけでは魔人にならぬわ。地下にある賢者の石が兵士どもを魔人に変
えておるのだ。強い欲望を満たすために貴様の仲間を生贄にし、兵士達を狂わせる・・・
奴らは自ら望んで魔人になったのだ、哀れむ必要などあるまい?」
 デスガッドの言葉には、一切の情けも哀れみも無い。
 野望を達成するために、利用できるものは全て利用する。それがデスガッドの信念であ
った。
 「何故ですか・・・私の仲間を生贄としたのに・・・なぜ私だけ自分の慰み者にしたの
ですか・・・」
 その問いに、デスガッドはニヤリと笑った。
 「フッフッフ・・・教えて欲しいか?私は貴様の純真な心が気に入ったのだ。腐敗した
神界では、貴様のように汚れない心を持った奴は希少となっておる。浅ましく惰眠を貪る
神族どもに教えてやりたいぐらいだぞ。フフフ・・・」
 陰湿な欲望を露にするデスガッドに、スノウホワイトは身震いをした。
 「何が浅ましい惰眠ですか・・・あなたの邪悪な欲望こそ浅まし・・・ううっ!!」
 胸に刺さった鉄の棒を捻られ、呻き声を上げるスノウホワイト。
 「相変わらず気の強い奴よ、ますます気に入ったぞ・・・貴様は私のオモチャだ・・・
命尽き果てるその時まで、この私が可愛がってやる・・・クックック。」
 デスガッドはそう言うなり、十字架を倒してスノウホワイトを床に寝かせた。
 「な、何を・・・何をするのですかっ!!」
 叫ぶスノウホワイトの両足が大きく広げられ、床に拘束される。血で染まった白い足に、
デスガッドの陰湿な手が蠢いた。
 「貴様の心を読んでやろう。貴様は、ホールにいる仲間の所へ行きたいと願っておるな?
」
 心の隅まで見抜くデスガッドに、恐怖と戸惑いを隠せないスノウホワイト。
 「そ、それは・・・」
 「図星だな、仲間思いの貴様が考えそうな事だ。仲間の所に行きたいなら行かせてやろ
う。ただし、精神のみだがな。」
 デスガッドの身体が凶悪なクラーケンに変貌する。そして・・・姿以上に邪悪な眼光が
スノウホワイトを襲った。
 「あ、あああ・・・」
 「さあ、仲間の苦しみを己が身体で知るがいいっ!!」
 「ああーっ、きゃあああーっ!!」
 邪悪な光りに飲み込まれ、スノウホワイトは意識を失った・・・
 
 強烈な光に翻弄されたスノウホワイトが目覚めたのは、デスガッドの自室ではなかった。
 「こ、ここは・・・?」
 彼女の視界に、狂気の兵士が映った。欲望をむき出した兵士がスノウホワイトに歩み寄
る。
 「ひっ!?これは・・・」
 スノウホワイトは奇妙な感覚に戸惑った。身体が自由に動かせないのだ。視界も感覚も
あるのだが、その体自体が自分のものではないのだ。
 「こ、この身体は・・・ミスティーア姫の身体っ!?」
 余りの信じられない事態に絶句するスノウホワイト。彼女の精神が、ミスティーアの身
体とリンクしていたのである。
 視覚と感覚がリンクした状態なので、ミスティーアが兵士に陵辱されると、その感覚が
そのままスノウホワイトに伝わるのだ。
 狂乱の魔人となった兵士が、ミスティーアとリンクさせられたスノウホワイトに襲いか
かる。
 「ヒャハハーッ!!」
 トカゲの醜い身体が覆い被さり、手足を爬虫類の手で掴まれる。
 「いやーっ!!」
 おぞましい手が乳房を揉みくちゃにした。魔人の恐怖に逃れる術も無く、問答無用で責
めたてられる。
 「離してっ!!たすけ・・・むぐぐ・・・」
 悲鳴を上げる口に、醜悪な形のイチモツが捻じ込まれた。
 「グヘヘ・・・サア・・・シャブルンダ〜ッ!!」
 髪の毛を掴まれ、喉の奥までイチモツが入ってくる。
 「うくく・・・ううっ!!」
 喉の奥に異物がぶつかり、激しく咳き込みそうになるが魔人は咳をする事すら許さなか
った。
 「キモチイイゼ・・・イキソウダ〜。」
 腐ったような臭いのするイチモツに、強烈な嘔吐が込み上げる。
 「うえっ!?うくうううっ!!」
 「ヘヘヘ〜、吐クナヨ〜。オレノ汁ヲ全部飲メッ!!」
 頭を押さえられたまま、喉の奥におぞましい液体が放出された。
 「ぐぶっ!?うーっ!!」
 精液を吐き出す事もできず、その全てを強制的に飲まされる。ねっとりした爬虫類の精
液を飲まされたミスティーアの精神が急速に閉ざされ、それと同時にスノウホワイトの精
神は、別の者にリンクさせられる。
 「これはエルちゃんの身体・・・」
 次にスノウホワイトの移動させられた肉体は、エルのものであった。ネコ娘の姿をさせ
られているエルが、野犬の姿をした魔人に後ろから責められているのだ。
 目の前では、ウサギの耳をつけられたアルが、同様に後ろから責められていた。
 「ひいっ、ひいいいーっ!!」
 卑しい野犬に獣姦される恐怖に苛まれ、四つん這いのまま責められる。
 「ワオンッ、ワオンッ、ワオ〜ンッ!!」
 盛りのついたオス犬のように、激しいストロークで腰を振り歓喜の雄叫びを上げる魔人。
 その恐怖とおぞましい感覚に、意識がプツリと切れた。
 「うああ・・・」
 エルが気を失うと、スノウホワイトの精神は別の肉体に飛ばされ、暗黒の闇に閉ざされ
る。
 「こ、今度は一体誰の・・・はっ!?」
 スノウホワイトは、視力を失った者の肉体に精神を飛ばされた事を知った。
 頭に天鳳姫の髪型の感触がある。
 「天鳳姫さんっ!?まさか目が・・・」
 天鳳姫の身体とリンクさせられたスノウホワイトは、天鳳姫が拷問で視力を失っている
事に気が付く。
 しかも、毒バチ女の猛毒で神経の全てが異常に敏感になっているのだ。
 「暗い・・・目が見えない・・・目が・・・」
 暗闇に閉ざされた感覚が凄まじい恐怖を生む。その耳に、シコシコとイチモツを擦る音
が聞こえてきた。
 「ウヘヘ〜、ブチマケテヤルゼ〜ッ。」
 「ヒヒヒッ、汁マミレニシテヤル・・・」
 周囲から聞こえてくる複数の声から、自身が魔人達に取り囲まれている事がわかる。そ
れと、魔人達が何をしているかも・・・
 「発射〜ッ!!」
 取り囲んでいる魔人達のイチモツから、大量の精液が迸った。
 「ひいいっ!?」
 シャワーの様に降り注いだ精液が、身体中至る所に練りつけられた。敏感になった皮膚
感覚が、ベトベトしたおぞましい感触を増幅させる。
 「いやあああ・・・あああ・・・」
 身体に纏わりつく精液を、魔人達は更に手で塗りつけた。グチョグチョと音が響き、饐
えた臭いと狂気の感覚が全身の神経を掻きむしる。
 「た、たすけてえええ・・・」
 キィーンと言う耳鳴りが響き、天鳳姫も意識を失った。
 仲間達の肉体にリンクさせられたスノウホワイトだったが、陵辱の苦しみは更に続いた。
 処女である魔族の娘達にもリンクさせられたスノウホワイトは、処女膜を破られる痛み
と、汚れない体を蹂躙される苦痛にも苛まれる羽目となった・・・
 
 「いやあーっ!!ああっ?・・・あ・・・ここは・・・」
 不意に、スノウホワイトの精神が元の身体に戻った。
 周囲はホールではなく、デスガッドの自室だ。
 ハアハアと息をつくスノウホワイトの目に、気を失ったまま魔人達に陵辱されている仲
間達の姿が、スクリーン越しに映し出される。
 「ハアハア・・・みんな・・・ああ・・・」
 仲間達の苦しみを全て実感させられたスノウホワイトは、声を出す事もできないまま、
陵辱の恐怖に激しく苛まれている。
 彼女は今だ十字架に拘束されたままであり、広げられた両足は床に固定され、美しい秘
部が露にされていた。
 そのあられもない姿を、おぞましいクラーケンになって陰湿に鑑賞しているデスガッド。
 「フフッ、どうだ?仲間の苦しみを分かち合った気分は。」
 「うう・・・よくもみんなをあんな目に・・・しかも魔族の子まで・・・」
 激しい怒りを込めて睨むスノウホワイトだったが、これから自分自身が直接味わう陵辱
の恐怖に対抗する術が無かった。
 「怯えておるな?良い顔だ・・・その恐怖に苛まれる顔が私の欲望を満たしてくれる。」
 そう言いながら、着ている服を全て脱ぎ捨てるデスガッド。イカの怪物になっているデ
スガッドの下半身に、別の生き物であるかのように蠢く邪悪なイチモツがあった。
 そのイチモツをもってして、デスガッドが何をしようとしているかは余りにも明白であ
る。
 「純真にして汚れ無き白雪姫よ、貴様には大切な役目がある・・・わかるな?ククク・・
・そうだ・・・貴様は我が子を身篭るのだ・・・人間界と魔界、そして神界の全てを統べ
る超魔人の母親になるのだ・・・邪悪にして狡猾なる悪魔の王のなっ!!」
 それは余りにも壮絶にして、絶望的なる事であった。
 「うああ・・・た、たすけて・・・やめて・・・」
 恐怖の虜となったスノウホワイトを見たデスガッドの欲望が頂点に達した。
 デスガッドの邪悪なイチモツが、ビクビクと躍動しながらスノウホワイトの秘部に迫る
っ。
 「フフフッ、苦しいか?もっと苦しめてやるぞ・・・貴様の中に私の精液を注いでやる。
そして貴様は私の子供を身篭るのだあ〜っ!!」
 「いやあああーっ!!」
 自室に響くスノウホワイトの悲鳴・・・邪悪なイチモツが秘部に挿入され、狂おしい感
覚が凄まじいストロークと共にもたらされる。
 「はうっ、あうっ、うあっ・・・ああうっ!!」
 悶え、喘ぎ声を上げるスノウホワイトの美しい乳房が、波打ちながら上下に揺れる。
 その姿を見て、デスガッドは歓喜の声を上げて悦んだ。
 「むううっ!!素晴らしい・・・素晴らしいぞ白雪姫っ、ぬうおおお〜っ!!」
 デスガッドの声と共に、スノウホワイトの中で精液が爆発したっ。
 「ああっ・・・あああ・・・」
 狂気に翻弄されながら、スノウホワイトは絶頂を迎えた。
 「フハハッ!!待っているがいい神王よっ。我が血を宿せし邪悪の王が、貴様を奈落の
底に叩き落してくれようぞーっ!!ワーッハハハーッ!!」
 デスガッドの邪悪な笑いが、朦朧としたスノウホワイトの頭の中に響き渡る。
 「・・・ハル坊・・・たすけて・・・たす・・・けて・・・ハル坊・・・」
 途切れていく意識の中、スノウホワイトは最も愛する者の名を呟いていた・・・
 
 激しい陵辱が終わったのは、3時間以上経ってからであった。
 魔人に変貌した兵士達は、デスガッドの弟子と共にホールから出て行き、後には気絶し
たミスティーア達と魔族の娘達が残されていた。
 時刻は正午になろうとしている。
 最初に目覚めたのはミスティーアだった。
 「う・・・うう・・・ん・・・みんなは・・・」
 辺りを見まわすミスティーア。彼女の視界に、魔人達の精液に塗れた仲間の姿があった。
 「ううっ・・・」
 全身の痛みを堪えながら立ち上がったミスティーアは、エルとアルの肩を掴んで揺すっ
た。
 「起きて・・・エル、アル・・・」
 だが、2人は目を覚まさない。身体を痙攣させたまま白目を向いている。
 「ゴメンナサイ・・・守ってあげれなくて・・・」
 自責の念に捕らわれているミスティーアは、気絶している2人が、何かうわ言を呟いて
いる事に気がついた。
 「うう・・・スノウホワイト様・・・」
 その声を聞いたミスティーアは愕然とした。そして・・・陵辱されている時に、奇妙な
感覚があったのを思い出した。
 スノウホワイトの精神が、自分の精神と同調して同じ苦痛に苛まれている感覚だった。
 「まさか・・・エルとアルも・・・スノウホワイトさんの感覚を・・・」
 呆然としているミスティーアの耳に、天鳳姫の声が聞こえてきた。
 「ハアハア・・・ミスティーアさんもアルか?」
 その声に振り向くミスティーア。細かい説明など交わさなくとも、互いに何を言いたい
のかはっきりと伝わっている。
 「天鳳姫さん・・・あなたも・・・スノウホワイトさんの感覚を・・・?」
 兵士達に強姦された彼女等の脳裏に、彼女等の精神とリンクしたスノウホワイトの感覚
が残っている。
 何故そんな感覚があったのか?
 だが、思案を巡らせている余裕など無かった。
 彼女等は理解していた。スノウホワイトが自分達以上の責苦に苛まれている事実を・・・
 「スノウホワイトさんを助けなければ・・・」
 「そうアルね・・・苦しんでるの、ワタシ達だけじゃないアルよ・・・」
 頷きあったミスティーアと天鳳姫は、辱めの苦しみを跳ね除けて立ち向かう決意に燃え
ていた。
 絶望をもたらした筈のデスガッドの策略は、逆に彼女等の絆を強める要因になっていた
のである。
 たとえどんな苦悩をもたらそうとも、魔戦姫の絆を絶つ事はできない・・・
 狡猾で残忍なデスガッドの頭脳をもってしても、彼女等の絆の深さを理解する事はでき
ないのであった・・・






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