魔戦姫伝説異聞〜白兎之章〜


第2話 琥珀の風 part9
Simon


「――じゃあ、おやしきではたらいてるの?」

「うン、昼間は割りと暇だから、こうして遊びに行ったりできるんダ」

エヘヘ――と、照れくさそうに笑う

あれ以来お気に入りになった遊林園で、3人でマンゴーの実をスプーンでつつき
ながら――

「アタシって、その――お料理とか得意じゃないからサ――」

厨房には入れないし

「? でも、ユーディがつくってくれた『かいせんサラダ』、おいしかったよ?」

「あ、あんなの料理じゃないヨ――ただ切って、混ぜただけだもン」

パタパタと手を振って――

「お屋敷で出す料理はネ、スープ一つ作るのに3日くらい掛けるんだヨ」

――本当にもう、やってられないよ

さも飽きれたような物言いに、リンス様もクスクスと笑っている
詳しいことはまだ聞いていないが、きっと相当な大家なのだろう

「――それにアタシ、半月くらい前に移ってきたばかりだかラ、こうして街の様
子を覚えるのも仕事の内なんダ――その方がアリ…」

瞬間――ユーデリカの表情が凍りつき――すぐまた、元の生き生きとした笑顔に
戻った

「――その方が、ご主人様も喜ぶからネ!」

ほんの瞬き一つほどの――

「ア!――ご主人様で思い出しタ! アタシ今日はお使い頼まれてたんダ」

自然な流れ――だからこそ感じる違和感

「ユーディ、もういっちゃうの?」

「ごめんネ、埋め合わせはするかラ――あ〜ん、間に合わないかも〜!」

いつの間にか奇麗に平らげたマンゴーの皮を残して、慌しく走り去るユーデリカ
を、リンス様がぽかんと見送りながら――

「――ユーディって……いつも、なにをがまんしてるのかな?」



――――――流石……です



「――いつか教えてくれますよ――お友達なんですから」

「うん、そうだよね」



本当に教えてくださいね――――――手遅れになる前に……










「――ンッハァァ!――キャハゥッ!」

――逃げなければ!

――今度こそ壊されてしまう!

――グチュッ!ジュブッ!グヂュグチュッ!

「アッ!――ア……ンァハッ!――ング…プハァ!」

――ダメなの――逃げ――逃げてよ!

激しく揺れる胸の、尖りきった先端に顔を寄せながら――

「あぁ、こんなに痛々しく腫れ上がって――ローロ、早く退かないと喰いちぎら
れますよ?」

「ハ、ハイッ――今す…ぐ――くおぉ!!」

自分の尻を抓っていた手でアリーシャの頭を抱え込み――限界をとうに超えた熱
塊を、強引に喉奥まで捻じ込んだ

「――ンゴッ!?」

「――で…出…るぅ!!」

――ゴプッ!!――ドプ…ドプゥ…

「――ンンン…ン…ンッ…ンンンンッ!!――プハッ!――げ…げはっ…エホッ
―コホッ」

べっとりと喉奥に張り付く感触に、アリーシャが咽返り――

――グジュ!ジュブジュブジュボ!

「――ンハァ!――アァ!――イ…ヤッ――キャハァ!」

前が解放されたために、アリーシャの身体は更に激しく前後し、髪を振り乱しな
がら白い泡混じりの嬌声を張り上げる

――グチュン!ジュヌッ!グチッグヂュ!

「――アッ!ア…アァ!…イ…キヒィィッ!!」

グチャグチャに――訳が分からなくなる――

――逃げ…ルって――ナニィ…ィヒィ!――アァァァ!



ガクガクと――痙攣まで始めたアリーシャに――



「――今日は、もう少し先まで行ってみましょうね」

――なに、あなたなら大丈夫ですよ



軽い調子で流すファズの手の中で――



「――ンキャァァ!――ラメッ――アァァッ!!」





――――羽扇が翻った――


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