神風剣士ロゼッタ (魅惑の魔界商人登場♪)

(3) 舞踏会で王子さまをゲットですわ〜!?
原作:神光寺雅
ムーンライズ

 
  ロゼッタ姫が魔界の(怪しげな)グッズを手に入れてから数日後、パンパリア公国で盛大な舞踏会が行われる事となった。
 近隣諸国や遠方からも大勢の王族や貴族が詰めかけ、パンパリアのお城は雅な賑やかさに包まれている。
 集まった来賓には未婚の男性も多く、ロゼッタ姫は麗しの殿方とのロマンスに胸をときめかせていた・・・

 ここはロゼッタ姫のお部屋。
 おニューのドレスを着ているロゼッタ姫が、プリティーな笑顔でポーズをとっている。
 「アンリエッタ〜、これ見て見て〜。今日のロゼッタちゃん一段と綺麗でしょ、うふっ♪」
 尋ねられたアンリエッタの顔が疑惑の表情になっている。
 「うふっ♪じゃありませんわよ、そのメチャ高そうなドレス・・・この前の女狐から買っちゃいましたわね?」
 「だぁって〜、綺麗なんだもん。これを舞踏会に着ていけば、殿方の視線は独り占め〜。それにドレスだけじゃないわよ、メイクアップだって魔法の化粧品でバッチリ決めてるもん。」
 余裕綽々のロゼッタ姫に、呆れて溜息をつくアンリエッタが御忠告。
 「あのですね〜姫さま、人に好意を持ってもらうには外見だけ装っても意味ないンです。大事なのは中身、自分の内面を磨いてこそ価値があるのです。つまり、謙虚な心や思いやりを培うことこそ大切なンです。」
 するとロゼッタ姫、大胆不敵な笑いで答える。
 「アンリエッタの言う通り、中身が良くなきゃダメよね。でも、これさえあればだいじょーぶっ。」
 じゃ〜ん♪と取り出したのは・・・白魔天から買った、見るからに(アブナイ)デザインの薬ビンだった!!
 ビンの中には錠剤がたくさん入っており、ロゼッタ姫は得意気に説明する。
 「うっふっふ〜。これは(惚れ萌え薬)って言ってね、飲むと身体から殿方を魅了するオーラとフェロモンが発せられるの♪ロゼッタちゃんは外見だけでなく(中身)でも殿方を萌えさせちゃうのよ〜、って・・・どーしたのアンリエッタ。」
 ロゼッタ姫が振り返ると、アンリエッタさんが部屋の隅で暗ーく落ち込んでるのだった。(^^;)
 「・・・ひ、姫さま〜。なんか根本的に間違ってますよおお〜。(涙)」
 こーして、なにやら一騒動ありそーな予感を漂わせて舞踏会は始まったのであ〜る♪


 黄昏の刻は過ぎ、夜の帳がパンパリア公国を包む刻、国王さまは集まった人々の前で舞踏会の開催を告げた。
 「お集まりの紳士淑女の皆さま、長らくお待たせしました〜。これより舞踏会を開催致しまーす。」
 オーケストラ楽団の奏でるシンフォニーが鳴り響く大広間には、そうそうたる顔ぶれがそろっていた。
 麗しの王子さま、優雅な貴公子、逞しさ溢れる騎士、ニヒルでダンディーな富豪、マジメで純情な御曹司、クールに決めてるイケ面俳優などなど・・・
 世の女性が垂涎の眼差しで見るであろう、最高の男性達が集っている。
 舞踏会に参加した美しい淑女達は、殿方のハートを射止めようと懸命になっているが、それを余裕の構えで見ているのはロゼッタ姫だった。
 「うふふ〜、みんながんばってるわね。でも、今夜の舞踏会はロゼッタちゃんの独壇場ですわよ〜ん、なんと言っても私には魔法のアイテムがあるもんね〜♪」
 不敵に笑いながら(惚れ萌え薬)のビンを開けると、薬を一粒取り出してお口にポイッと放り込む。
 「これで私は(内面からも)殿方を魅了する女神さまに大変身〜♪どんな淑女が束になってもかないませんわよ〜。」
 可憐にポーズを決めたロゼッタ姫、側にいる執事にウインクして尋ねる。
 「ねぇ、セバスチャン。今夜の私は最高でしょ。」
 すると初老の執事は、温厚な笑顔で答える。
 「ええ、今宵も姫さまは最高に美しいですよ。ドレスも新調なされたのですね、メイクも決まっておりますぞ。」
 「あら?それだけ?」
 「は、はあ・・・お気に召しませんでしたか?」
 (内面)から魅了するはずなのに、薬の効果はまるでなし。
 怪訝な顔のロゼッタ姫は薬を見つめて呟いた。
 「う〜ん、ロゼッタちゃんが可愛すぎるから薬の効果が薄かったみたいですわね〜。もっと飲んじゃえ。」
 そう言うなり、お口をおっきく開けて惚れ萌え薬を一気飲みした!!
 「・・・ごっくん♪これでよーし。じゃあ舞踏会でイケ面さんをゲットしてきますから、これ捨ててきてちょーだいね。」
 目を点にしている執事に薬の空ビンを預けると、颯爽と舞踏会に参加するロゼッタちゃん。
 しかーし・・・その空ビンのラベルには、(薬を服用してから30分後に効能がでます。効果は強烈ですから多量の摂取は絶対になさらないでくださいませ☆)と書かれていたのであった・・・(O.O;)

 宴は最高潮に達しており、真打ちであるパンパリアの姫君の登場に人々は賛美の声を上げる。
 「おお〜、これはこれはロゼッタ姫。此度の舞踏会のお相手は、ぜひとも私めに・・・」
 優雅でダンディーな貴族が、にこやかに笑いながら手を差し伸べてくる。
 「まあ〜、あなたはモンテ・クリスト伯爵。ミステリアスでかっこいいですわ〜。てゆーか厳○王?」
 すると他の殿方達も負けじとパートナーを申し出てくる。
 「それがしはガーランドの騎士ベルナルドと申します。幾千の敵が来ようとも、ロゼッタ姫様をお守りする所存であります。どうかパートナーの栄誉をそれがしに・・・」
 「ロゼッタ姫・・・あなたの美しさの前には月の女神も色褪せる・・・今宵は姫君の美しさに酔い痴れるとしよう、君の瞳に乾杯・・・☆」
 いずれ劣らぬ殿方ぞろい。ロゼッタ姫はウキウキワクワク♪
 「逞しい騎士さまに・・・こちらの方は俳優のハングリー・ボガードさんですわ〜。どの方も捨て難いですわね、でもぅ・・・おじさまもいいけど、純情な男の子もいいかも♪」
 ロゼッタ姫が横目でチラリと見ているのは・・・メチャ純情な美少年だった。
 「は、初めましてロゼッタ姫さまっ・・・ぼ、ぼ、ぼくはアドリアス島の領主の息子でミカエルと言います・・・あの、あの・・・姫さま・・・ぼ、ぼくと一緒に踊ってもらえますか。」
 温室育ちの純朴な御曹司と見受ける美少年は、ロゼッタ姫と同年代か、少し年下か。ロゼッタ姫はイタズラ心も露にほくそ笑む。
 「うふっ、メチャいぢめ甲斐のある子よねえ〜。私の可愛さで手玉にとっちゃおーかしら?(じゅるるっ)」
 ロゼッタちゃんのお尻には小悪魔のシッポがピコピコ。
 そんな中、来賓の歓声と共に登場したのは・・・麗しの王子さまだった。
 「この度は舞踏会にお招き頂き、光栄の限りです。ロゼッタ姫とお会いできる日を待ち望んでいました。」
 ロゼッタ姫の手に軽くキスをする王子さま・・・白い歯をキラリと輝かせて微笑む超美形の王子さまに、メロメロのロゼッタちゃんであった・・・(^^;)
 「きゃ〜っ♪ジャニーズ王国の皇太子さまですわ〜☆こ、これは絶対ゲットしてみせわすわよお〜♪」
 王子さま獲得に燃えているロゼッタ姫は、目をキラキラ輝かせて迫る。
 「・・・私もあなたにお会いしたかったですわ皇太子殿下・・・今夜、私と踊って頂けませんこと?」
 「ええ、喜んで。」
 大広間の中央に歩み寄った2人は、来賓の見守る中、手を取り合って踊る・・・
 羨む淑女達の視線に、ロゼッタ姫は勝利の笑いを浮かべた。
 「わ〜い、皇太子さまとダンスですわよ〜ん♪みんな羨ましいでしょ〜。」
 舞踏会はまさにロゼッタ姫の独壇場となりつつあった・・・が、しかし!!
 ロゼッタ姫が(メチャ危険な)惚れ萌え薬を飲んでから、ジャスト30分が経過したのであ〜る・・・(O.O;)

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