ロゼッタ姫と白雪姫の大活躍♪後編

(11) 戦い終わって大団円!?
原作:神光寺雅
ムーンライズ

 屋敷内を捜索し、盗賊達が盗んでいた金品を押収したロゼッタ姫は、積み上げられた品
を色々見ている。
 「これでミヤビノ国から奪われた金品は全部ですわね。それにしても・・・」
 金品に妙な物が混じっているのに気がついて怪訝な顔をした。
 「まあ、なんですの、このブサイクなお鍋は?」
 パパであるパンパリア国王と同じリアクションで悩んでいたロゼッタ姫、急に(良い事)
を思いついた。
 「そーですわっ、このお鍋でシチューを炊いて、捕まってた女の子達に振る舞ってあげ
ましょう。我ながらグッドアイデアですわ☆」
 それを聞いたスノウホワイトも同意する。
 「・・・まあ、きっと女の子達も喜びますわね。すぐに準備をしなければ・・・ドワー
フ達、材料を用意してちょうだい。」
 「ハーイ、ヒメサマ。」
 ロゼッタ姫とスノウホワイト達は、(ブサイクな)お鍋に食材を入れて焚き出しを始め
る。
 しかーし・・・ロゼッタ姫とスノウホワイトは、ミヤビノ国から奪われた国宝がどんな
物か聞いてなかった。まさか(ブサイクな)お鍋こそが・・・なーんて、夢にも思ってな
いのだった。(^^;)

 それからしばらくして、捕らわれていた女の子やメイド達の集まってる場所に、ミヤビ
ノ国のアヤノコージ伯爵が、上機嫌な顔でやってきた。
 神風剣士が盗賊団の一味を成敗したとの報を受け、自ら赴いてきたのだ。
 「んふふ〜ん♪さすがは神風剣士殿でおじゃる。見事盗賊どもを成敗してくれたうえに
国宝も奪い返してくれたとわ、やっぱり彼女に頼んでよかったでおじゃる〜。」
 アヤノコージ伯爵がルンルン気分で歩いていると、大勢のメイド達がシチュー皿を手に
しているのが見えた。
 「おや、みんなでお食事中だったでおじゃるか・・・さて、神風剣士殿は何処でおじゃ
るか?」
 メイド達の集まった場所では、ロゼッタ姫がシチューをメイド達に配っている。
 「はーい、皆さん順番に並んでくださいね。まだ沢山ありますわ〜。」
 姫君自らの支援とあって、メイドの女の子達も大喜びである。(もちろん、ロゼッタ姫
が神風剣士である事は誰も知らない。)
 「ありがとうございますわロゼッタ姫。それに神風剣士さんも・・・」
 近くには、(身代わりの)神風剣士であるアンリエッタがクシャミをしながら座ってい
る。
 「へっくしょん。ど、どういたしまして、ぐすっ。」
 そんな神風剣士の元に、嫌味な貴族と言った感じの男が歩み寄ってきた。
 「そなたが神風剣士でおじゃるか?私はミヤビノ国のアヤノコージ伯爵でおじゃる。此
度は盗賊どもから国宝を取り返して頂き、まことに恐悦至極でおじゃるよ。」
 「は、はあ・・・それはどーも。」
 「ところで〜、国宝は今どこにあるでおじゃるか?ゼウスの鉄カブトでおじゃるよ。」
 「ゼウスの鉄カブト・・・鉄カブト・・・あ〜っ!!!!!」
 いきなり素っ頓狂な大声を出すアンリエッタ。でもって大慌てで伯爵の気をそらそうと
してる。
 「は、伯爵っ。昼食をおとりになってないのでわありませんか〜?ぜひともシチューを
食べて・・・え〜っと私は姫様と御用がありまして、その〜。失礼いたします〜っ!!」
 そう言うなり、ロゼッタ姫を引っ張って遁走してしまった。
 「ひ、姫さまっ。今すぐ逃げましょうっ、速攻で!!」
 「ええ?どーしたのアンリエッタ。」
 「た、大変な事になったのですわ。もしかしたら国交断絶・・・下手すればパンパリア
とミヤビノ国の全面紛争の勃発ですわよっ!!実は国宝と言うのがですね・・・」
 アンリエッタの説明を聞いて、目が点になるロゼッタちゃん。
 「へっ?ぢゃあ・・・あの(ブサイクなお鍋)が?」
 「そーなんですわよ、ですから・・・」
 恐る恐る鍋の方向を見ると・・・大勢の女の子達がシチュー皿を手に集まっており、そ
の後ろでは、アヤノコージ伯爵がメイド達を押し退けて国宝を探してる。
 「ほらほら退くでおじゃる、あんた達は邪魔でおじゃるよ。えーっとゼウスの鉄カブト
は・・・にょお〜っ!?」
 シチューを炊いているお鍋を見た伯爵が大絶叫!!
 お探しの品は・・・シチュー鍋として火にかけられてたのであーる。
 鍋の具を混ぜてる白雪姫が、とっても穏やかに尋ねた。
 「・・・あの、何か御用でしょーか?」
 ニコニコ笑ってる白雪ちゃんの頭上には、おとぼけマンボウ君がふ〜わふわ(^^;)
 でもって白目を剥いてブッ倒れるアヤノコージ伯爵☆
 「う、う〜ん。国宝が〜、ゼウスの鉄カブトがお鍋になってるでおじゃるよおお〜。」
 ピクピクしてる伯爵を見て、白雪ちゃん勘違いしちゃう。
 「・・・まあ、よっぽどお腹が空いてたのですわね・・・かわいそーに。」
 そのかわいそーな伯爵を、ドワーフ達やメイド達が小枝でツンツン突っ付いてる。
 「コイツ、オダブツシテルンジャナイノ?ツチニウメチャエ。」
 「見て、ケチンボ伯爵さまが気絶してるわ。今のうちにイタズラしちゃえ♪」
 なにやらキャピキャピ騒いでるメイド達を見て、呆れた顔をするロゼッタ姫とアンリエ
ッタ。
 「人望がない奴って無様ですわね〜。でもお鍋の事はどーしよう?ね、神風ブルー。」
 「私はもう知りませーん。はーっくしょん!!」
 「ま、まあどーにかなるわね〜☆今日もパンパリアは平和ですわ〜。」
 無責任に笑ってるロゼッタちゃんでありました(^^;)
 (この後パンパリアとミヤビノ国との間で揉め事があったかどーかは不明です。)
 
 こーして、ロゼッタ姫とスノウホワイトの活躍により、盗賊事件は無事(?)解決した
のであーる☆
 だが懲りない彼女は、明日も神風剣士として陵辱され・・・ぢゃなかった、活躍するの
だ。
 それ行け、がんばれ神風剣士ロゼッタ姫!!

 神風剣士ロゼッタ (ロゼッタ姫と白雪姫の大活躍♪)
 お・わ・り♪




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