クレール光の伝説(最終話)3


「・・・あわれな・・・」
 ミューレンは、湯に浮かぶクレールをみて呟いた。しかし、それは本心からのものでは
なかった。
 ミューレンは、オークの手によって、処女を散らされ、下半身を精液まみれにしたクレ
ールを湯殿に連れていって、身体を洗ってやったのだ。クレールは意識を失ってはいなか
ったが、オークに処女を奪われたショックに言葉を失って、されるままになっていた。 
「・・・・・あ・・・」
「おとなしくしていろ・・・」
 ミューレンがクレールの脚を広げ、陵辱されたばかりの秘所を洗ってやる。中にそそぎ
込まれたブタどもの精液を、かい出すかのように丁寧に丁寧に。  
「・・・・・・・・」
 クレールは少しずつ痛みが和らいでいくような気がした。
「・・・・・・・・・・」
 やがて、ミューレンがなにか呪文のようなものを唱え出す。すると、不思議にも破瓜の
痛みはどんどん薄れていく。そのうえ、オークの男根が抜かれてからも、感じていた何か
が挟まったままの感覚さえも・・・。
「・・・・・え?・・・」
 出血も既に止まっていた。自分では確認こそできないが、まるで処女に戻ったかのよう
な・・・。
 クレールは不思議そうにミューレンの顔を見上げた。
  ミューレンは長い呪文の詠唱を終えると、ため息をつく。オーガの力を持ってしてもか
なりつかれる呪文のようだ。
「・・・・ふふふ・・・ふううう」
「!」
 ミューレンが突然笑い出す。その顔を見上げたクレールはそこに、ぞっとするような恐
ろしい笑みを浮かべたミューレンの顔を見たのだ。
「・・・ぼ、ボクになにをしたんだ!」
 クレールは恐ろしさのあまり、ミューレンに大声でわめき散らす。
「・・・コレでお前はオレだけのものだ!」
「なんだって!・・・お、お前のものになんか!第一ボクはモノなんかじゃない!」  ことの次第はわからぬものの、ミューレンが自分に何か呪術を掛けたのは間違いない。  クレールはそう考えていた。そしてソレは当たっていたのだ。 「お前は、お前の身体はまた無垢の時へと戻ったのだ!安心しろ!間違ってもブタどもの 子を宿すことなどはない」 「・・・・・・・・・」 「これからお前はオレの以外の男と、もしまぐわっても、再びその身体は無垢の身体へと 戻る。オレ以外の男とのSEXの時、お前はその度に破瓜の苦しみを味わうことになる。 オレがこの術を解かぬ限りな!」 「・・・な、なんだって!?」 「物わかりの悪いお姫様だ!お前はオレ以外の男との性交には全て破瓜の激痛を味わうこ とになるのだ!そして、その男との子を宿すことなどできないということだ!わかった か!・・・お前は安心のならん娘だ!いつオレの寝首をかくかもしれん。こうしておかね ば、お前をこのオレ!ミューレンの妻にはできないからな」 「ミューレン!それがおまえの名か!」  クレールの中に怒りが蔓延してくる。その怒りは、やがて恐怖感をも振り払ってしまう かのようだ。   「そうだ!クレール!お前は誇り高き我がオーガの一族なのだから!」 「ボクがお前達と一緒だってえ!」 「そうだ!クレール!わが妻となって!我が一族として戦うのだ!」  ミューレンはそこまで言うと、湯船の中にクレールを押し倒す。クレールの脚の間に身 体を入れ込み、クレールの身体を押さえ込もうとする。 「ボクは!おまえになんか!」 「な、なにっ!」  今度はクレールも黙ってはいなかった。あの、怯えきったクレールは、再び女丈夫のク レールへと戻っていたのである。 「小娘〜!」  圧倒的な力でミューレンはクレールを押さえ込むと、そのまま顔を湯につけ込む。お湯 の中で苦しむクレール。 「うおっ!な、なにを!」  苦し紛れにクレールが、ミューレンの首を両手で掴み、湯の中に引き吊りこむ。ミュー レンとクレールの闘いは激しさを増し、つきるともなく繰り返される。 「くうっ・・・もうもたない・・・」  いくらクレールとて女の身である。体力の差は隠せない。やがて、気が遠くなってきた。 息が続かなくなってきたのである。 「だめ!・・・ク、クラリスねえさん・・・」   そのとき洞窟全体に激しい地響きが起こり!湯殿が沸騰し始める!そして、突然の地割 れクレールとミューレンはその地割れの中へと吸い込まれていったのである。 「・・・・・う、くうう・・・」  クレールは外気に触れて気がついた。何処をどう巡ったのだろう。クレール一人が、洞 窟の外の水場へと押し出されていた。 「・・・ミューレンは?・・・・・な、姉様は?」  クレールはずきずき痛む頭を抑えながら立ち上がった。振り返ると、城の裏の山が噴火 している。洞窟のあった森は火に包まれている。そして、ハーンの城は・・・・。 「お、お城が・・・お城が燃えている・・・」 ハーンの城はこれもまた火に包まれ、赤々 と燃えていた。 「姉様!母様!・・みんな!みんな!何処へ!」 これだけの大事というのに、あたりに は人影すらない。クレールが昨日まで幸せに暮らしていたハーンの国が、全て火に包 まれていた。     あのおぞましい洞窟までもが・・・。  クレールは一人立ち尽くしてソレを見ていることしかできなかった。

クレール光の伝説(第一部終わり)

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