ダーナ氷の女王 6話 3

「おおお!そうじゃ!もっと!もっとじゃ」
 魔女を中心に、二人の男が交互に突き上げる。
 魔女はそのたびに、喜びの声をあげ、男達の身体に爪を立てた。だが、男達がそれほど長くは持たなかった。
「おおおお!だめだ!もう行きそうだ!」
「なんてきつくて気もちがいいんだ!破裂しちまう!」
「まだだ!なにをいっておるか!」
 魔女が激しく前後を締め付ける。さすがの猛者達も、あっけなく放出をはじめた。
「おおお!だめだ!」
 男達の身体が激しくふるえる。やがて、激しい噴射が魔女の体の中へと放出される。
 だが、それは、終わりではなかった。
 獣のような性交にも、魔女は満足などしてはいなかった。
 男達は、前後を入れ替えて再び獣のまぐあいがはじまる。それは、延々と続き、しかも魔女は満足という言葉を知らなかった。
・・・やがて、男達は、すこしずつ自分の身体に変化が現れてくるのを知った。
 まず最初に、皮膚がひからびて、固くなってくる。次に毛髪が抜け落ち・・・・。
 男達がそれに気付いても、魔女は男達を休ませることをしなかった。
 やがて、男達の体中の血液が干されたともいうほど渇ききった時、男達は言葉を失っていた。
 男達はすでに人間ではなくなっていた。快楽という任務の代償に、男達は魔女の手下として働く怪物(アンデット)へと、化していったのだ。
「どうじゃ!お前達の望みじゃ、永遠の命を与えてやったぞ・・・」
 魔女は股間から、男達の体液をほとばしらせ、前以上に妖しげなオーラをたたえながら。男達を見下ろした。
 永遠の命。そんな有りもしない妄想に就かれ、悪事を働いた、男達の末路だ。
 男達は自分たちが騙されたことさえ気づかない、魔女の言いなりに動く、怪物となっていたのだから。
<第一部完>

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