ダーナ氷の女王 1話 2

 納屋の中心には、赤々と燃える暖炉があり、それを中心に二人の男が座っている。
 首領格のドモンと、やたらとがっしりした筋肉男ガインだ。
「これはこれは、姫様、明日の儀式おめでとうございます。我々は部外者ゆえ、参列は出来ませぬが。せめててこの場で、お別れを」
 ドモンは立ち上がって、恭しく礼をすると丁重な挨拶をした。
「このような形でのお別れは、私としても不本意ではありますが。お許し下さい」
「・・・とんでもございませぬ。おい!ノーズ姫様のコートを、もっと火のそばへ」
「へ、へい」
 ノーズは、ダーナの後ろに回ると、恭しくコートを取る。
「あ・・・」
 ダーナは一瞬ためらった、聖衣は自分の胸が目立ってしまう。それは、胸にコンプレックスを持つダーナには、恥ずかしくてしょうがないのだ。
「どうされました?姫様」
 ノーズが不思議そうに聞く。ダーナはこのままでいるのも失礼に当たると考え。ためらいながらも。ノーズにコートを脱がしてもらう。
「おお・・・・」
 男たちの間から、溜息が漏れる。青いタペストリーのついた、純白の聖衣が現れる。
 腰をベルトで締めた聖衣のために、ダーナの胸は、その豊かな膨らみを、隠せなくなっている。ダーナは思わず顔を赤らめてしまった。

前へ メニューへ 次へ