淫らの森の美女(第8話)



「な、なんて酷いことを・・・・」
すすり泣くれなの姿に春菜は何もできない自分への怒りを、そして同時に恐怖をも覚えた。
れなのレオタードのお尻の部分には、男のおぞましい大量の精液が、藤色のレオタードの
上に飛び散り、そして白いバレエタイツをも汚していく。
「いつまでもぐずぐずしてやがるからだ!
俺は止めたんだからな・・・」
「そ、そんな・・・」
兄貴がにたにたと笑いながら春菜を責める。
「俺はこのお嬢さん達の方がいいんだぜ!バレリーナのレオタードに擦りあげてぶちまけ
るのがこんなに気持ち良いとは思わなかったからなけけけけ・・・・」
鰻平がイヤらしい声で笑うと、琴慧と桜子の顔をのぞき込む。そして再び脹れあがった醜
い男根を、誇らしげにふたりの目の前でしごきはじめた。
「や、やめてください!します!私がここで着替えます」
生徒達をこれ以上酷い目に遭わせるわけにはいかない。たとえ自分の身を挺してでも。
だが、春菜はまだためらっていた。それは、この日の春菜のウエアーに問題があったのだ。
普通チュチュを着る場合には、まるで薄手のレオタードのようなベージュのアンダーを着
るのが普通だ。だがこの日、春菜はタイツと一体型の黒のレオタードを着ていた。下には
プテイッテイと呼ばれる、バレエ用のサポーターショーツとバレエ用のスポーツブラを付
けていた。つまり、アンダーファンデーションを着ていれば、男達の目の前で着替えたと
しても肌の露出は最小限で済む。だが、レオタードとスポーツブラは脱がなければ、白い
タイツもチュチュも着ることはできないのだ。
「さあ、どうしたんだ・・・」
「さっさとはじめろよさもねえと」
「は、はいい、いま・・・・」
「先生・・・・」
桜子が泣き声で春菜に声をかける。春菜はそれに答えるようににこやかに笑みを返すと、
レオタードを肩から脱ぎはじめた。
「ほう・・・・」
男達から感嘆のタメイキが漏れた。バレエで鍛え上げられた春菜の白い肌が男達の目の前
にさらされたのだ。
ヘンに筋肉が付きすぎることもなく、均整のとれた身体。シミ一つない輝く白い肌。それ
を被うのは唯一ベージュのスポーツブラのみ。上半身がすっかり現れると、春菜はいった
ん手を止め、ブラだけの胸を隠そうとする。「・・・・続けるんだ!」
兄貴のすごみのある声が春菜の手を動かした。ここでためらえば、次は生徒達がまた犠牲
になるだろう。春菜にはためらいは許されなかったのだ。
「うひょうお〜!こいつはいい眺めだぜ」
鰻平がすっとんきょうな声をあげた。春菜が
意を決してレオタードを脱ぎ去った。下半身を被うのは。股間の大事な部分をかろうじて
被うのみのベージュ色の小さなサポーターのみ。なめらかで輝くばかりの白い肌が男達の
欲望を更に誘った。
「脱ぎました、チュチュをください・・・」
 春菜は腰をかがめ、なるべく肌の露出を少なくしようとする。
『早くチュチュを着たい・・・』
春菜は全身をなめ回す男達の目を感じていた。男達の目は獣のように異様な輝きを放ち、
いつ自分に襲いかかって来るやも知れない。 特に、ほとんど下着のやくをなしていない
プテイッテイに男達の視線が集中しているのがわかる。
「・・・へへへその小さな下着の後ろがどうなっているのか見てみたいな。ぐるっと回っ
て見せてくれないか」
「・・・・・!」
鰻平の言葉に春菜は言葉を失った。そうだ、プチッテイはお尻の部分がほとんどひも状と
いっていい。立ち上がって後ろを向けば春菜のお尻は男達に丸見えになってしまう。
「どうしたんだ?見せてくれねえのかい」
鰻平が追い打ちをかける。春菜は生徒達に目をやる。恐怖にすくんでいる生徒達は、春菜
にすがるような目を向けている。
 自分が逆らえば次は生徒達が・・・。
「・・・は、はい」
春菜は小声で答えると、立ち上がっておそろおそる後ろを向いた。
「うひょお!こいつは最高だぜ!」
「バレリーナってのはこんなスケベなパンツを穿いてやがるんだ」
男達の卑猥な言葉が次々と投げかけられる。プチッテイはたしかに春菜の、引き締まった
形のいいお尻を全く隠してはいなかった。
『・・・こ、怖い』
春菜は心の中でつぶやいた。男達が次にどんな行動にでるのか解らなかった。さらけ出さ
れた自分のお尻が、男達の欲情を刺激しているのは、処女の春菜にも解った。今、このま
ま男達に襲いかかられれば、春菜には自分を守る術など、一つもなかったからだ。
が、
「・・・へへへいい物を見せてもらったぜ。
さあ、今度は衣装をつけな・・・」
「・・・は、はい」
兄貴の言葉が春菜には信じられなかった。だが、これで済むとも思えなかった。
「そうだな、そのブラはじゃまだな。それだけ脱いで、タイツを穿いて、衣装をつけな」
「・・・は、はい」
春菜は男の言葉に従うしかなかった。まずは白いタイツをプチッテイの上から穿く、普通
はボデイファンデ−ションを着て、その上にチュチュを着るのだが、それは許してはもら
えなかった。
春菜はチュチュを腰のあたりまで穿いて、ブラを外す。乳房が見えないように、手で隠し
ながらチュチュの肩ひもを上げていった。
オーロラ姫のチュチュは背中が大きくあいてしまうため、下着は付けられない。
目の前で美しいプリンセスができあがっていくのを見ながら、兄貴が思わずため息を付い
た。
小さなテイアラを付けて、オーロラ姫が目の前に現れた。
 春菜はそれでも精一杯男達の前で挨拶のポーズを付けた。
「・・・おおお、これはいい、これはいいぞ」
兄貴が驚嘆の言葉を上げた。そして、春菜に近づいていく。
鰻平や、まだ下半身丸出しで、生徒達の側を離れなかった禄助までもが春菜の側に近づい
てきた。
「・・・神様・・・」
男達が回りを取り囲んだ。春菜は今度こそ獣の魔の手が自分に降りかかるのを感じていた。



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