白鳥の歌 7

藤倉 遊(ふじくら・ゆう)




「まさに醜態よのう」

ロットバルトは映像を消し,にやにやと笑った。

「そうは思わんか,ん?オデット」

オデットは頬を真っ赤に染めていた。

「男と女が欲情のままにまぐわう姿というのははたから見ればそう美しいものではない。 だが,いちおうは子孫を残すため,という大義名分がある」

「…………」

「しかし,そなたは子など宿すことのできぬ,地上界と魔界のはざまのものでありながら, ただひたすらに欲望をむさぼっておったのだ。そなたのあの顔。あのように大口を開け, ぴいぴいとわめきおって。もはや恥じらいのかけらもないのう」

「く……」

ロットバルトはオデットの顔をのぞきこんだ。

「そなたは高貴の生まれゆえ,この白鳥の乙女たちのまとめ役としたのだが……このまま では示しがつかぬのう」

「ではどうなさります」

オデットがそう言うと,ロットバルトは猛烈な勢いで彼女の頬を打った。

オデットの体はその勢いで床へと叩きつけられる。

「いつまでたっても誇りだけは高いおなごよ」

ロットバルトは鼻を鳴らした。

「その誇り,粉々にしてくれよう」

ロットバルトがすっと手をさしあげると,空中に透明な液体のはいったガラスの小瓶があ らわれた。

と,オデットの体にふたたび光が放たれる。

オデットの口が,見えない力のはたらきで上下にこじ開けれる。

オデットは必死になってそれにあらがおうとする。

「無駄よ,無駄。そなたの体はすべて私に支配されているのだ」

ロットバルトはオデットの下あごをつかむと,無理矢理にガラスの中の液体を飲ませる。

オデットの口が自由をとりもどしたときには,すでにかなりの量の液体を飲み込んでしま っていた。

「オデットの体をおさえつけよ」

白鳥の乙女たちの数人が,両側からオデットの腕と肩を抱きかかえる。

「では,面白いものを見せてしんぜる」

ロットバルトはくっくっと笑った。

「もうそろそろであろう」

「……!」

オデットは自分の体の変化にきづいた。

猛烈な便意が彼女が下腹を襲ってきたのだ。

「ひ……」

「いつまで耐えられるかな?」

「うう……」

オデットは反射的に内ももをぐっと閉じた。

だがそんなことでは便意はおさまらない。

「無駄なあがきよ。人間の体はこういうことには耐えられぬようにできておる」

「うっ……うう」

オデットの額にあぶら汗がうかぶ。

「さあさあ,はやく楽になってしまえ」

「あ……あ……ああっ」

悲痛なうめきともに,ついにオデットの力はつきた。

異音とともに,オデットの股間のショオツに茶色のシミがひろがった。

湯気とともに異臭がただよう。

「ああ……」

屈辱のうめきとともにオデットの瞳から涙がこぼれ落ちる。

「まだまだ,もっとだ」

さらにブリブリという音とともに,茶色のシミが白いタイツにまでひろがり,ショオツが ふくれあがる。

オデットの両腕をかかえている白鳥の乙女達が異臭に眉をひそめる。

「排泄は人間にとって大切な行いだ。子を成すことと同じぐらいにな。あれだけの醜態を さらしたそなたが,なぜ今さら排泄を恥じることがある。くだらぬ誇りなど捨ててしまえ。 恋の幻想など捨ててしまえ。今の姿をジークフリートが見て,そなたとまぐわいたいと思 うか?思わぬな。所詮,ジークフリートはそなたの一部分しか見てはいないのだ」

「うう……」

「もう,離してよいぞ」

白鳥の乙女たちは,さっとオデットから身を離した。

すでにオデットは茫然自失の状態で,力が抜けてしまっている。

「だが,私はこんな醜い姿となったそなたを愛することができるぞ」

ロットバルトはオデットを抱きよせると,茶色に染まって異臭をはなっているオデットの 股間に陽物を突き立てた。

オデットは再びびくっと体を動かす。

「そなたのもっとも汚れた部分に私のものをつかわす」

ロットバルトはまだ茶色の液体を洩らし続けているオデットのその部分に向かって,さら に深く陽物を挿し入れる。タイツとショオツが引き裂かれる。

「みなのもの,これが愛というものよ」

ロットバルトは腰を動かしながら言った。「心の闇と汚れをすべて受け入れずして,何が 真の愛ぞ」

「あ……ああっ」

オデットは涙を流しながら,ロットバルトの陽物がもたらすこの痛みが次第に快さに変わ ってゆくのを感じていた。


(了)

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