白鳥の歌 2

藤倉 遊(ふじくら・ゆう)


「姫……わたしはもうがまんできぬ」

王子が純白のドレスを着けたオデットの体を抱きよせる。

「たとえこの命がどうなろうとも,もはや想いを遂げずにはいられぬ」

「そ,そのような……」

オデットはもがき逃れようとするが,王子の両腕がオデットのか細い体をがっしりと抱き しめる。

ドレスのひだつきのスカートがくちゃくちゃになり,めくれあがって,股間のショオツが むきだしになった。

強引に唇が重ねられる。

「あなたはあまりに美しすぎる……」

王子の片手が,オデットの胸へと伸び,下着にも似た薄手の白いドレスをひき降ろそうと する。

その瞬間,青白い火花がとび,王子の手がはねかえされた。

「さきほども申し上げましたが,無理なのです」

オデットは言う。

「私のこの服には悪魔の結界が張られているのです。引き離そうとすると……いまのよう に」

「ええい,かまわぬ」

王子は自分の白いタイツに手をかけ,脱ごうとした。

ところが,またしても青白い火花によって手をはじかれる。

「この結界は,いま,王子様のお召し物にも及んでいるのです。私に愛を与えぬための悪 魔の仕業です」

「……ならばせめて」

王子は背後から両手でオデットの乳房をドレスの上からわしづかみにした。

「あ」

王子の指が,下からしごきあげるように動き,白い薄衣に包まれたオデットの乳房を揉む。

「姫……姫!」

「あ……あっ」

オデットの眉間にシワが刻まれ,息遣いが次第に荒くなっていった。

そして,ついに彼女は両ひざを床にがくりと落とし,ひじをついてお尻をつき出すような 格好になった。

王子はその上からおおいかぶさるような姿勢でのしかかる。

なおもオデットの乳房を責めつづけながら,王子はなかば本能的に,オデットのお尻のす きまへと自らの腰をねじ入れた。

やや変則的な後背位の体勢となる。

王子の陽物は,すでに太く堅く怒張し,タイツを突き上げてやや斜めになった円錐形を形 成していた。

その白い円錐が白いショオツにつつまれたオデットの股間を鋭く圧迫する。

「は……!」

うめきとともにオデットは身をよじる。

次第に王子のタイツの先端は透明な粘り気のある体液によって濡れはじめる。

その一方でオデットの白いショオツにも徐々にシミが広がりはじめた。

「たとえ……悪魔の結界に……さまたげられようとも」

王子はあえぎながら言った。

「我が想い……遂げて……みせる」

王子はオデットの胸から手を離し,左右の脇腹をつかんだ。

そして後背位の体勢のまま,彼女のお尻にあてがったおのが腰をリズミカルに動かしつづ ける。

その動きに同期してオデットのお尻の周囲に広がるスカートがふわふわと揺れる。

やがて,オデットのショオツは混じり合った二人の体液によってべっとりと濡れ,内もも のタイツにもしみが広がりはじめた。

同様に,王子のタイツにも陽物に沿ってシミが広がり,うっすらと肉の色が透けている。

タイツに包まれた王子の陽物が押し込まれるたびに,ショオツは股間に沿って深い縦ジワ をきざみ,オデットの肉の花弁の奥へと食い込む。

濡れたショオツはその動きによっていわば「しぼられる」かたちになり,体液がその表面 から滲みだす。

それが集まって大きなしずくとなると,ねっとりと軌跡を描いて床にしたたり落ちる。< BR>
すでにショオツの縁の部分までが花弁に食い込むため,縁飾りのレースの微妙な凹凸が, オデットの敏感な花弁のヒダをこすっていた。

そのざらざらとした感触が,オデットに痛痒感のいりまじった快感を与える。

「は……はああっ」

オデットは身をよじり,うめきを洩らす。

豊かな愛液の芳香が,顔を赤くほてらせた王子の鼻腔をツンと刺激する。

その独特の臭いに王子はさらに欲情の炎を燃え上がらせた。

うつぶせになっていたオデットの体の向きをあおむけにして,体を向かい合わせる正常位 の体勢にさせる。

そして,彼女の両脚を押し広げると,その股間に顔をうずめ,濡れたショオツに唇を這わ せた。

すでに透けかかっているほどに濡れたショオツの上からは,花弁のヒダの感触がはっきり とわかる。

王子は唇で花弁の上方にある敏感な部分をさぐりあてると,その豆粒のような突起を舌先 でころがすようにして刺激しはじめた。

「あ……」

オデットの唇が甘いうめきを洩らす。

さらに愛液があふれ出し,王子は鋭敏な突起をショオツ越しにくちゅくちゅと音をたてな がらしゃぶり,愛液を吸う。

「あ……ああっ」

その感触がもたらす甘美な快感にオデットは耐えられず,ひざをがくがくと震わせ,床を のたうちまわった。

「ああっ!あ……あああっ!」 最初のオルガスムスがオデットを襲った。

それは彼女にとっては,久しぶりのものだった。

愛液がさらにあふれだし,王子がそれを吸いきれないため,彼の下あごへと伝い落ちる。


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